3-4.特殊橋梁の耐震補強
東京支社ではアーチ橋やトラス橋等の特殊橋梁において上部工の耐震補強を計画的に進めており、今年度は東名高速道路の諸渕橋(トラス橋、大井松田IC~御殿場IC)で耐震補強工事に着工した。(図-10参照)
諸渕橋は昭和44年にしゅん功した橋梁で、道路橋示方書(平成24年3月)を満足させるよう上部工の耐震補強を行うものである。
3-5.中央ヒンジの連続化
東名高速道路の由比港橋(富士IC~清水JCT)は、中央ヒンジを有するPC箱桁橋である。この中央ヒンジは過去頻繁に損傷が発生しており、これまでも補修してきたが損傷は現在も繰り返し発生している状態にある。また、開通後46年が経過しているためクリープや乾燥収縮によって中央ヒンジが約7㌢垂れ下がっている。(図-11参照)
そのため、垂れ下がりによる走行性の改善を目的に、中央ヒンジを撤去してヒンジ部の主桁遊間部にコンクリートを充填した後、外ケーブルによりプレストレスを導入して主桁を連結構造とする工事を現在施工中である。
4.終わりに
NEXCO中日本が管理する高速道路は、老朽化の進行や、大型車交通の増加、降雪期の凍結防止剤の散布、近年の異常降雨の増加など厳しい環境の変化により、著しい変状が健在化してきており、高速道路の機能を将来にわたって健全に保ち、永続的に活用することを目的に大規模更新・大規模修繕をはじめとした維持管理・更新を推進していくこととしている。また、24時間365日安全・安心・快適な高速道路を提供するため、交通事故対策、渋滞対策、防災機能の強化も併せて実施していく。
今後とも、高速道路をご利用されるお客さまに「安全を何よりも優先し、安心・快適な高速道路空間を提供」することを目指し、高速道路の維持管理に取り組んでいく。
【参考文献】
1)新東名高速道路(御殿場JCT~三ヶ日JCT)開通後1年間の交通状況および整備効果(平成26年2月)
新東名(静岡県)インパクト調整会議資料
2)NEXCO中日本レポート-経営計画2015チャレンジV-
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