桁端部にも損傷グレード
TAPS工法を適用
――管内では桁端部の損傷ランク分けも行っていると聞きますが
廣畑 グレードⅠ~Ⅴの5段階で評価しており、グレードⅣ、Ⅴの桁端部は、平成27年度までに完了すべく対策を進めています。
鋼桁端部や支承は従来の塗装による補修ではなく、金属溶射(アルミ・マグネシウム「TAPS工法」)を実施しています。また添接部のボルトで腐食による損傷や遅れ破壊なども生じており、そうしたボルトや添接部も基本的に金属溶射を施したボルトで取り替えています。
溶射の施工状況(左)と完了状況(右)
溶射後の封孔処理剤の施工(左)と施工完了後の外観(右)
予防保全として伸縮装置の非排水化と合わせて、コンクリート橋桁端部は桁端防水塗装を実施しています。
――床版補修(打替え)の今年度実施予定個所は
廣畑 今年度、鋼橋グレーチング床版の取替えとして沖縄道の明治山第2橋下り線、(橋長175㍍)、明治山第3橋下り線(101㍍)でそれぞれ施工中です。
床版防水はグレードⅡ
防水工設置率は66%
――床版防水計画と工法、進捗状況は、
廣畑 床版打替え個所については、基本的に高機能防水工(グレードⅡ)を採用します。また、舗装改良工事個所の床版防水工は、現状では従来防水を基本としていますが、できるだけ高機能防水(グレードⅡ)を採用するよう検討しています。
グレードⅡの実施個所と採用工法はウレタン樹脂系防水が菊池川橋、木山川橋(熊本)、向佐野橋(久留米)、湖辺底橋、伊芸高架橋、屋嘉第一高架橋(沖縄)など、シート系防水が伊敷橋(鹿児島)、塗膜系防水(MMA)が内田第二橋(熊本)、戦川橋(大分)などです。
――現在の床版防水設置率(面積ベース)と、今年度施工予定個所・面積は。また、今次5計内の設置予定率は
廣畑 現在の床版防水工の設置率はグレードⅠ、Ⅱを合わせて約66%で、今年度は約9万平方㍍を設置予定です。また、今次5計内の設置予定率は約72%です。