道路構造物ジャーナルNET

多くの橋脚で回転杭工法を採用

国交省岐阜国道 東海環状自動車道の養老IC~岐阜・三重県境9kmの下部工が終盤 

公開日:2023.12.18

国交省 管内19橋のうち8橋を発注
 最大は架橋済みの津屋川高架橋

 上部工は、同区間で予定されている橋梁19橋のうち8橋を国土交通省で施工する予定で、残りはNEXCO中日本が施工する予定だ。国交省施工8橋のうち、施工が完了しているのは津屋川高架橋のみである。同橋は橋長574mの鋼5径間連続鋼床版1主箱桁橋であるが、河川や道路、養老鉄道、中部電力高圧線など、交差するインフラが多くあり、架設地点に大型クレーンが配置できないことから、陸上部としては国内最長となる658m(手延べ桁含む、本桁部は中央3径間の421m)、の送出しを行って施工した。送出し鋼重は875tと大きく、さらに支間長は最大で159mあり、さらに縦断勾配は5%、横断勾配も3%あり、曲線半径は1,100mときつい。送出し施工は急速施工が可能となるダブルツインジャッキとPCケーブルを用いて桁をけん引し、各支点上に設置したエンドレス滑り装置を用いて、桁の反力を支持しつつ送り出した。



(上)津屋川高架橋(遠景)/(下)同橋近景、左側の堤防道路及び河川を跨ぐ箇所が最大支間

 また、同橋は桁の外面に横桁が張出す形で、支承に桁を載せているが、その横梁は「曲線が厳しい現場であり、架設時には邪魔になる」(岐阜国道事務所)ことから、架設後に横梁を溶接した上でジャッキダウンし、支承上に載荷した。


曲がりながら縦断勾配が変わる構造

養老鉄道を跨ぐ箇所/架設後に横梁を溶接

 同橋以外では海津高架橋(橋長312m、鋼7径間連続少数鈑桁橋)と志津第1高架橋(240m、鋼5径間連続少数鈑桁橋)を発注済みで、現在は桁製作中であり、架設は海津高架橋が来年9月頃、志津第1高架橋が来年12月頃を予定している。その他の海津PA高架橋(93m、鋼2径間連続少数鈑桁)、志津第2高架橋(220m、鋼5径間連続少数鈑桁)、同第3高架橋(210m、鋼5径間連続少数鈑桁)、庭田高架橋(515m、PC5径間連続箱桁橋)、庭田北谷橋(21m、PCプレテン単純T桁)は未発注である。


残る下部工も進んでいる

 設計は協和設計、中日本建設コンサルタント、開発虎ノ門コンサルタント、八千代エンジニヤリング、大日コンサルタント、エイト日本技術開発、中央コンサルタンツ、オリエンタルコンサルタンツ。下部工元請は大林組、鹿島建設、加藤建設、岐建、杉山建設、三建産業、大成建設、日東工業、西濃建設、佐竹組、TUCHIYA、徳倉建設、大日本土木、矢作建設工業、新井組、りんかい日産建設、清水建設、大有建設、市川工務店、神野産業、若築建設、松野組、久保田工務店など。一次下請はジャパンパイル、菱建基礎など。回転杭工法の鋼管製作はJFEスチール、日本製鉄。
 上部工元請はIHI・日ファブJV、瀧上工業、JFEエンジニアリング。

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