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最大ブーム長は 198m(メイン 114m、ジブ 84m)に達する

平野クレーン工業 1,350t吊クローラークレーン『LR11350』を導入

公開日:2021.04.15

 平野クレーン工業株式会社は、同社最大となる 1,350t 吊クローラークレーン『LR11350』(リープヘル社製)を導入した。同クレーンは国内に 5 台しかなく、関西でも同機を含めて2 台しかない。同機は京奈和自動車道や新名神高速道路の高架橋工事での採用に営業活動中である。今後は、大阪湾岸道路西伸部などのビッグプロジェクトなどにおける橋梁の架設や発電所設備などの建設現場において、「構造物の地組み規模を大きくすることによって、工期短縮と安全を図ることのできるクレーンとして、広く活用を働き掛けていく」(坪内敏剛社長、左写真)考えだ。

 LR11350 の最大吊荷重は 1,350t、最大ブーム長は 198m(メイン 114m、ジブ 84m)に達する。同社は 60 台以上のクローラークレーンおよび 100 台のラフター、オールテレーンクレーンを保有しているが、同社の保有するクローラークレーンでこれまでの最大は、750t 吊であったが、その倍弱に相当するクレーン能力である。


LR11350 大きさがわかる

フックも巨大だ

 一方で、最大重量はカウンターウェイトを含めると1,500t~2000tに達する。片道輸送に100台前後のトレーラーが必要となる超大型重機といえるが、同社は子会社にそうしたクレーン部材等重量物を運ぶ特殊運搬車両を有する平成運輸株式会社があり、基本的には同子会社が現場への運送を担い、顧客への負担を軽減できる。組立解体重機は通常550t吊クレーンと200t吊クレーン2台を使用する。上の構造(上部旋回体)と下の構造(カーボディ)を一体化したセンターセクションに旋回体を、僅か4本の専用ピンを油圧ジャッキで押し込むだけで組立てる事ができ組立時間を大きく簡素化でき、10日から2週間程度での組立て・解体を可能とした(同社)。

専用ピン/カウンターウェイトの一部

 クレーン操作は、4 方向(前後左右)ジョイスティック 2 基と 2 方向(前後)フットレバー2
基による操作としており、全操作の独立操作が可能。吊上げ総荷重、作業半径、ブーム長さ、
揚程などが一目で分かるようにデジタル表示され、オペレーターが状態を把握しやすくな
っている。また過負荷防止装置など安全装置も装備されている。

運転席/デジタル表示

 同社の坪内社長は、「創業以来、小規模なものから大規模なものまでどのようなクレーン作業もできる会社を目指してきたが、ついに行きつくところまで来ることができた」と述べ、「あらゆるインフラの現場に対応できるクレーン会社として存在感をさらに発揮していきたい」と話していた。

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