道路構造物ジャーナルNET

吊上げ時と吊下げ時のカウンターウエイトを個別に設置

首都高速道路 東京モノレールに近接の作業構台から大井JCTの桁を架設

公開日:2019.03.27

J8-2側はボルト添接、J13側は仮設橋脚に仮支承固定

 J8-2側はチェーンブロックで桁の形状にあわせて慎重に位置の微調整を行いながら、仕口を合わせていった。添接ボルトの締付けは総ボトル本数の1/3以上としており、桁落下防止の安全対策から可能な限りボルトを設置するようにしたため、線路閉鎖解除ギリギリまで、その作業は続けられた。また、さらなる安全対策のため、セッティングビームを使って架設済み桁(J7~J8-2)と架設ブロックをつないで仮留めする安全対策も実施している。


吊り下げ完了した架設桁

(左)添接ボルトの締付けは線路閉鎖解除ギリギリまで行われた
(右)架設済み桁(J7~J8-2)からのセッティングビーム

 J13側は更新線(本線)上に設置した仮設橋脚(B3)に仮支承固定した。架設時に支承が動かないようにストッパーを配置したほか、ラッシングワイヤーで固定する安全対策を行った。


J13の仮設橋脚。仮支承固定を行う

 仮設橋脚は、更新線の工事が完了している鋼桁3本と仮設橋脚基礎梁をネジ付きスタッドボルトで固定して設置している。更新線の上部構造が立体ラーメン構造となっていて、更新線橋脚と鋼桁が一体化しているため、更新橋脚で仮設橋脚を支える構造とすることができたためだ。


仮設橋脚の構造概要(首都高速道路提供)

 線路閉鎖解除前の3時半には架設作業が完了し、4時過ぎに高速1号羽田線(下り線)の通行止めも解除した。


東京モノレールによる線路確認作業。桁下クリアランスも計測していた

 2日目は線路閉鎖後に、1日目に残しておいたクレーン吊荷重10%の解放作業を行った後に、玉掛設備を解体した。その後、カウンターウエイトを取り外し、クレーンを旋回させてブームを構台上に戻す作業を行っている。
 架設担当は川田工業、クレーンは内宮運輸機工。
(2019年3月27日掲載 大柴功治)

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