首都高速道路と東日本高速道路は、10月14日深夜~15日未明および12月2日深夜~3日未明にかけて、第三京浜道路を跨ぐ横浜環状北西線横浜港北JCT本線橋のダブルデッキ桁を架設する工事を行った。10月14日に下層桁を架設後、当初は上層桁を同月21日に架設する予定であったが、台風と強風の影響により4度の延期を経て、12月2日の架設となった。(大柴功治)
現場位置図
大ブロックと小ブロックに分けて架設
大ブロック長は約63m、重量約300t
今回施工したのは、鋼4径間連続鋼床版箱桁橋(橋長338.5m)のうち、第三京浜道路を跨ぐ1径間(PH本19~PH本20。PH本20側の一部架設済み)で、下層桁が東名高速道路横浜青葉IC・JCT方面(下り線)、上層桁が生麦方面(上り線)へ向かうダブルデッキ桁だ。
今回の施工対象範囲
大ブロック(J11~J18)と小ブロック(J10~J11)での架設となり、下層桁の大ブロック長は63.1m、重量319t(吊上重量406t)で、小ブロック長は8.7m、重量53t(吊上重量59t)。上層桁の大ブロック長は63.6m、重量301t(吊上重量392t)で、小ブロック長は9.7m、重量48t(吊上重量54t)となる。いずれも日本ファブテック取手工場で製作し、大ブロックは下層桁、上層桁の順番で6月上旬から約4カ月をかけて地組みした。
現場は料金所と第三京浜に近接 狭隘な施工ヤードでの地組と架設作業
施工現場は第三京浜道路の本線と港北料金所に近接していて狭隘であり、地組ヤードの確保や大ブロックの吊上げ位置までの移動、クレーン旋回位置の計画立案が課題となった。また、大ブロックと小ブロックに分けての架設となったのは、クレーンの吊り上げ能力とヤードでの配置を勘案した結果となった。大ブロックは当初、落下物防護柵を設置することも考えられたが、吊り上げ重量の関係で、架設後に設置することに変更している。
施工ヤードはクレーンと桁の荷重を支えるため、パワーブレンダー工法での表層4.5mの地盤改良を行っている。
第三京浜道路の本線と港北料金所に近接する施工ヤード
(上写真)右側が港北料金所/(下写真)ダブルデッキ桁架設後。左側が第三京浜道路本線