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架設する桁の左右の余裕は10mmずつしかなく極度の精密さを要求

NEXCO中日本・首都高速道路 1600t&1250tクレーンを使って東名高速上の桁を夜間架設

公開日:2017.11.02

当日の解体を最小化し作業時間短縮図る

架設間対応
 架設前に入念な準備を施していたが、それでも「本添接板設置個所の仕口調整に時間を要した個所があった」(JFEエンジニアリング)。そのため、11日の2回目の架設では「仕口調整に時間を要することが想定される箇所を念頭に仮添接板を用意して架設」(同)を行っている。また、3日の架設では、既架設桁の端部足場養生撤去に時間を要したため、再度、足場の干渉個所や解体手続きと車線規制範囲内で解体できる個所を検討し、当日の解体を最小限化して作業時間の短縮を図った。1回目と2回目のクレーンの設置位置及び吊方法が異なるため、クレーンの移動に3日、架設準備に2日要した。

架設2回目
 架設2回目の11日には国道246号線から横浜環状北西線に出入りする専用ランプ橋(3径間連続鋼床版箱桁)のうち、東名高速道路を跨ぐ部分(sp5~sp6間)の一部(J13~J19)56.8mと、横浜環状北西線と東名高速道路(名古屋方面)を結ぶJCTの一部となるb連結路橋(5径間連続鋼箱桁)のうち、東名高速道路を跨ぐ部分(bp4~bp5間)の一部(J9~J14)39.1mについて東名高速道路本線を夜間全面通行止めし、大型クレーンにより吊上げ架設した。
 専用ランプ橋部は、既に両側合わせて39.2mを架設済みで、今回は桁中間部を夜間に一括架設したもの。桁そのものの重量は394tだが、さまざまな仮設材を合わせた重量(吊上重量)は534tに達し、所与の条件から、いったん架設済みのsp5~J13の桁を吊り上げて交わし、その後、所定の位置まで移動させて、降ろしていく架設方法を取る必要があった。そのため、ブーム長102m、作業半径38mを有し、定格荷重(本現場条件では579t)でも余裕のある1,600tクローラークレーンを採用したもの。実際には30m以上吊り上げて架設済みの桁を交わし、東名高速本線上の架設個所まで約90°クレーンを旋回させて架設していった。


専用ランプ橋概要図(首都高速道路提供)

施工直前の専用ランプ橋を収める箇所/手前が架設する桁(井手迫瑞樹撮影、以下写真は同)

使用した1600t吊クレーン/吊上げ始めた

架設済み桁とほぼ同じ高さまで吊り上げた/さらに上へ吊り上げていく

下からもロープで慎重に導いている

架設済み桁の上を越して、慎重に所定の個所へ

東名道の上まで移動してきた/ほぼ所定の位置へ達した状況

最後に添接を行い、架設を完了させていく

 b連結路橋部は、既に両側合わせて14m弱を架設済みで、その中間部39.1mを夜間に一括架設した。桁重は160tで吊上重量は231t。これをクレーンからbp4橋脚を挟んだ向こう側に地組してある桁を吊上げて約60°クレーンを旋回させ、さらに桁そのものを90°回転させる必要がある。そのためブーム長90m、作業半径58m、定格荷重305tの1,250tクローラークレーンを使用した。


b連結路概要図(首都高速道路提供)


b連結路の架設状況

 全ての現場とも元請だけで15人程度、下請は30~50人程度の人員を投入し、現場架設に臨んでいる。

 a連結路および専用ランプ橋の架設はJFEエンジニアリング、一次下請は金子建設(架設)、丸喜興業(塗装)、ミック(クレーン関連)、大矢運送(クレーン関連)。b連結路橋およびh連結路の架設は宮地エンジニアリング・エム エム ブリッジ・高田機工JV、一次下請は黒崎建設(架設)、大瀧ジャッキ(ジャッキオペレーター)、ミック(クレーン関連)、内宮運輸機工(クレーン関連)。

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