中央道 沢底川橋を片側53日で施工
NEXCO中日本 国内初 PC連続合成桁を対象とした床版増厚・PC外ケーブル補強の併用工法
公開日:2015.12.07
工期短縮するために床版撤去と並行施工
外ケーブル補強、打設養生後に引っ張るだけの状態に
外ケーブル補強
床版部のPCケーブルを切断に伴いプレストレスが不足するため、新たに外ケーブル補強を行う必要がある。ここでは190㌧の張力があるケーブルを14本配置した(下図)。長短のケーブル配置にしたのは、緊張のバランスと定着部を分散させることで応力の集中を引き起こさないため。ケーブルはエスイー製の7S15.2を使用した。
また、短工期に対応するため、一次床版の撤去前にブラケットの設置や外ケーブル配置などの工事をあらかた終えておき、床版打設養生後に外ケーブルに緊張力を導入するだけの状態にした」(オリエンタル白石)。
緊張後に二次床版の増厚を行い、地覆、壁高欄を打設し、完了となる。
床版防水はグレードⅡを採用
シラン系含浸材、塩分吸着剤を施工
床版防水およびコンクリート保護工
床版防水はグレードⅡ(高性能床版防水、ここでは「HQハイブレンAU工法」)で施工する。品質を少しでも良くするために、床版取替え工段階でできるだけ不陸を解消し、なおかつ床版養生に使用する皮膜養生材の影響をなくすため、ライナックスによる研掃工を用いて、付着性能の向上を図っている。
また、壁高欄や地覆については表面にシラン系含浸材を塗布し耐久性向上を図る。桁端部はジョイントを止水タイプに交換するとともに、塩分吸着性能を付与したモルタル「アーマ♯700」を使用して内在塩分による腐食や漏水による腐食を抑制する。排水設備もFRP化し、同様に耐久性を向上させる。
予備設計はオリエンタルコンサルタンツ、詳細設計および施工(元請)はオリエンタル白石、一次下請(床版取替工)は彪雅工業、一次下請(既設床版切断)はコンクリートコーリング(大阪)、久野製作所、二次下請(クレーン)は中部クレーン。