道路構造物ジャーナルNET

阪神高速 大型FC船「武蔵」を使って架設・撤去

港大橋の橋梁点検台車を最新鋭に更新

公開日:2015.07.16

 架設
 新設台車は、千葉県市原市の製作工場から3,000㌧積台船によって、3日間曳航し、大阪湾まで輸送した。そして4日午後に港大橋に寄り付き、通行規制が完了した21時半~24時にかけて新設台車を架設。翌0時ごろ~5時ごろに既設台車を撤去、その後起重機船を後退させ、7時には通行規制を解除した。


(左写真)大阪湾から港大橋に向かう武蔵/(右写真)台船上から上部台車を吊り上げる

上部台車の架設状況

 鋼重80㌧の橋梁点検台車の架設および撤去に「武蔵」を使ったのは、台船上から港大橋の上部に台車を架設・撤去するには相当の巻き上げ能力が無いと施工できないためだ。武蔵の巻き上げ能力は約100㍍あり、今回の現場(海面高80㍍弱)にも十分対応することができた。
 架設時に気をつけたのは風速や波浪。風速10㍍/秒、波高さ0.5㍍、視程1㌔のいずれかを超過すれば施工を中止すると規定していた。
 継いで左右のシャフトの設置は、7月6、7 日の両日に行った。施工方法は、上部台車の左右先端に設置したワイヤージャッキを使って台船上から吊りあげるもので、これは通行規制を伴わず施工した。


シャフトの設置

 下面台車架設は、中央径間は台船上から、側径間端部は陸上の足場からそれぞれ電動油圧式チルホールを用いて架設する。
 設置完了 は台風などの影響がなければ7月末の予定。

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