堀切・小菅JCT間約560㍍を4車線化
首都高速道路で免震と制震を合わせた橋梁全体の耐震設計を採用
1000~1500kNタイプの粘性ダンパーを使用
鋼製ストッパーは11支点全てに配置
耐震部材の施工
粘性ダンパーは9支点に配置、端部のみ400kNのダンパーを設置、そのほかは1,000~1,500kNのタイプを設置する。鋼製ストッパーは11支点全てに配置する。取付け時は横梁を設けてその下に配置するとともに内桁間には対傾構を設置し、応力を伝達する。いずれもクレーンにより仮置き場から吊りあげて、チェーンブロックを用いて設置する。
設置された鋼製ストッパー。横梁を設けてその下に配置
内桁間には対傾構を設置して応力を伝達する
施工にあたっては、「手間はかかるが一か所ごとに計測して、(今後の維持管理を考慮して)狭隘部を極力作らないようにオーダーメイドに部材を設計している」。また、環境的な施策として住居に近い5径間分については下層桁の下に裏面吸音版を新設する予定で、これは「点検用足場としても使用できる」としている。
裏面吸音版を設置する予定
小菅出口分岐部の移設・付替え
小菅出口分岐部は全面的に付け替える。現況のランプ区間275.6㍍を撤去した後、橋脚を構築し、橋長90.6㍍の鋼床版鈑桁を増設、橋長56.3㍍の2径間鋼床版箱桁+橋長103.9㍍の2径間鋼床版箱桁+41.6㍍の箱式擁壁+16.6㍍のL型擁壁+22.9㍍の重力式擁壁構造を架設・構築する。鋼重は約500㌧。
小菅出入口分岐部も付け替える
新設並の作業体制
現在は下部工の増杭補強を2基終え、上部工の制震・免震デバイスの設置も順調に進んでいる状況だ。今後も「タイトな工期を考え上下部の工程がラップしないように注意しながら効率的に施工していく」。最盛期には上部工で35人(内訳:とび工20人、塗装工15人)、下部工で35人(内訳:土工:8人、躯体工:10人、鋼管矢板工:12人、仮設工:5人)と新設並の70人程度の作業者が従事する見込みだ。
元請は下部工が東急建設、上部工がJFEエンジニアリング。一次下請は丸和工業(橋梁とび)、三和建設工業所(塗装)、角藤(鋼管圧入)、コンクリートコーリング(WJ)など。