道路構造物ジャーナルNET

『耐震補強』

劣化原因の除去と耐震補強を両立現場を巡る

愛知県 日名橋 ゲルバー部を連続化して耐震補強

 愛知県西三河建設事務所は、昭和38年に供用した日名橋について今後6年間で補強していく。同橋は主要地方道名古屋岡崎線の矢作川渡河部に架かる橋梁で、9箇所のゲルバーを有する鋼9径間ゲルバー鈑桁+鋼単純合成鈑桁橋である。平成22年度に行った詳細調査の結果、ゲルバー部の伸縮装置からの漏水などにより車道部のゲルバー部全ての支承が腐食損傷しており、早急に補修が必要という事態に迫られた。今回の工事…

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建築限界を侵さないよう、細心の注意を払いつつ施工現場を巡る

佃大橋の耐震補強で乾式PCMを採用~東京都道路整備保全公社 ~

 (公財)東京都道路整備保全公社は、現在佃大橋取付部など8橋の耐震補強工事を進めている。中でも佃大橋(取付部)は、交差道路に隣接するPL3、PL10の2橋脚で乾式ポリマーセメントモルタル(PCM)を吹き付けることによって増厚し補強する手法を採用した。ほか落橋防止装置についても建築限界を侵さないような工夫を施している。現場を取材した。50年前、東京五輪時に架設抜本的な耐震補強を図る対象は隅田川に…

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景観的特徴を変えず補強現場を巡る

愛知県 橋暦90年 歴史的名橋「殿橋」の上部工連続化による耐震補強

 愛知県西三河建設事務所は、昭和2年に建設され、いまだ現役で供用されている殿橋について上部工の連続化および耐震補強工事を進めている。同橋は一般県道岡崎幸田線の一級河川乙川渡河部に架かる橋梁であり、国道1号および248号を結ぶ主要ネットワーク路線の一部を担うほか、歴史ある外観やライトアップにより作りだされる重厚な風景から多くの市民に親しまれている。供用時から戦後の一時期までは中央を名鉄…

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東日本高速道路 鋼3径間連続トラス橋×3連の長大橋現場を巡る

片品川橋上部工の耐震補強 1500㌧ジャッキで支承交換

 NEXCO東日本高速道路高崎管理事務所は、関越道片品川橋の上部工耐震補強を進めている。同橋は昭和60年10月に供用を開始した鋼3径間連続トラス3連からなる橋長1033.85㍍の橋梁で、主構造となるトラス桁は上下線一体の二主構造であり、主構造の横断間隔は16㍍に達する。また桁高は14㍍から最大で25㍍に達する。高橋脚を有する長大トラス橋であることから、最新の耐震設計に基づき、これまでの大規模地震クラス…

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現場を巡る

名神高速道路 蝉丸橋・追分橋の耐震補強

 西日本高速道路関西支社滋賀高速道路事務所は、名神高速道路の蝉丸橋、追分橋の耐震補強を進めている。両橋とも名神高速道路が初供用された昭和38年7月に供用された橋梁で50年以上が経過している。1日交通量は両橋とも10万台を超える。桁下には京阪電鉄や国道1号、吾妻川、NTTの鉄塔などの道路や施設がある。適用示方書は両橋とも昭和31年鋼道路橋設計示方書であり、建設以来耐震補強は行われていない。「阪…

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「緩衝ベルト」~重量を2割低減し、コンパクト化、経済性を向上~

工法・材料ライブラリー

 ショーボンド建設の落橋防止用桁連結装置「緩衝ベルト」は、引張材としてアラミド繊維を使用することで従来品(PCケーブル)に比べ、重量を20%強軽量化、衝撃吸収性能を4倍以上向上させたもの。定着部の構造もアラミド繊維のフレキシブル性を生かしてPCケーブルとブラケットの半ヒンジ構造(ヒンジ構造よりも回転・変形能力が小さい)から、アラミドベルトとブラケットのヒンジ構造に変えたことで素材そのも…

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「リフレドライショット工法」~画期的な乾式吹付け断面修復工法~

工法・材料ライブラリー

 ケミカル工事、住友大阪セメント、エステックなど7社は、水平200m程度の長距離圧送と1層200mm程度の厚付けが可能な乾式吹付け工法「リフレドライショット工法」を開発し、橋梁や桟橋、トンネルといった構造物の補修用途に展開している。リフレドライショット工法は、乾式吹付け専用のロータリーガンが脈動なく粉体の安定供給を行い、最適設計されたプレミックス材料『リフレドライショット』(粉体)とポリ…

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「パワーダンパー」~従来比コストを45%縮減、工期を3分の1程度短縮~

工法・材料ライブラリー

 横河ブリッジは支承部周辺に設置する耐震性能に優れた粘性型ダンパー「パワーダンパー」を展開している。地震時には内部の粘性オイルにより振動エネルギーを吸収し,上部構造の揺れを抑制できる。従来技術では地震時水平力が大きいため基礎補強と橋脚の補強が必要となるが、パワーダンパーは必要な個所に自由に減衰力を付加することにより、地震時水平力を低減させることができるため、基礎の補強を省略する…

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「パワーチェーン」~優れた衝撃力緩衝機能を有するチェーン型落橋防止構造~

工法・材料ライブラリー

 横河ブリッジは、従来のPCケーブル式落橋防止装置に代わるものとして、チェーン間に緩衝機能部を配置した鋼製チェーン型落橋防止装置「パワーチェーン」を開発、展開している。パワーチェーンは許容荷重・地震時許容荷重に応じて10のタイプ(最小タイプのC150がそれぞれ150kN・225kN、最大のC1050が同1050kN・1575kN)を用意しており要求性能に応じて提供することが可能。従来工法に比べてブラケットをコン…

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「パワーストッパー」~1基で2方向の変位を制限できるコンパクトな装置~

工法・材料ライブラリー

 横河ブリッジは、1基の装置で2方向(橋軸・橋軸直角)の変位制限機能を持つ「パワーストッパー」を開発、展開している。落橋防止システムとして変位制限構造、横変位拘束構造のほか、桁の浮き上がり防止、支承水平方向補強などを目的に幅広く適用可能な耐震装置であり、従来の変位制限装置のように橋軸、橋軸直角方向2個所に付けずに済むため、コストは6%程度縮減、工期を4割程度短縮できる。パワーストッ…

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「SRS工法」~巻立て厚が1/5に~

工法・材料ライブラリー

 RC構造物のポリマーセメントモルタル吹付け協会(吹付け協会)のSRS工法は橋脚耐震補強時の巻立て厚をRC巻立て工法の1/5程度に薄くできる工法だ。モルタル薄層巻立てにしたことにより、建築限界・河積阻害率および基礎負担が問題となる橋脚への適用が可能になる。また型枠の設置解体が不要なため工期を4割弱短縮でき、省人化も10?20%縮減可能だ。2007年の初適用以来、関係官庁を中心に160橋と多くの橋梁で…

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「プロポキシファイバー工法」~独自のエポキシ樹脂プロポキシで安定品質を確保~

工法・材料ライブラリー

 アオイ化学工業の「プロポキシファイバー工法」は、エポキシ系接着剤『プロポキシ』を用いて補修・補強工法に用いられる軽くて強靭な炭素繊維シートを貼り付ける工法。炭素繊維シートと構造物をプロポキシで一体化させることにより、劣化したコンクリート構造物を長期的に補強できる。プロポキシは手作業で施工できるので、安全性、施工性に優れ、また、鋼板巻き立てなどの補強工法と比較しても短期間で施工…

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「エコクリーン研掃ロボ」~RC橋脚の耐震補強や鋼部材塗装前の吸着式表面処理ロボット~

工法・材料ライブラリー

 ヤマダインフラテクノスは、コンクリート橋脚の耐震補強や鋼製橋脚の塗装前の表面処理について従来工法より騒音を小さくし、なおかつ粉塵を出さないエコクリーン研掃ロボ工法を開発し、既にJR東海や国土交通省中部地方整備局などの現場で実績を積んでいる。本体の重量は120㌔。自重は半分を集塵機の吸着力(吸着カバー)によって支え、半分をワイヤーによって支えている。そのため専用の大型架台を組む…

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「ストランドシート工法」〜樹脂含浸、脱泡作業が不要なFRP補強工法〜

工法・材料ライブラリー

 日鉄ケミカル&マテリアル(株)は、特殊加工した連続繊維シートによる鋼・コンクリート構造物の補修・補強工法である「ストランドシート工法」を展開している。これまでに、床版補強、橋脚補強、建築構造物、橋梁鋼部材など数多くの実績があり、今後も老朽化による補修対応、耐震性能向上のための補強対策として広く需要が見込まれる。「ストランドシート工法」は、炭素繊維などをエポキシ樹脂で棒状に硬化…

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