公開日:2021.05.01
道路橋である青森ベイブリッジの設計は青森県から受託した国鉄が担当し、施工はJRになってからJR東日本が監理を担当することになりました。1987(昭和62)年に国鉄が分割民営化され、私はJR東日本に行くことになりました。JRになった最初の勤務は東北地方の工事を担当する東北工事事務所で、青森ベイブリッジの施工はこの組織が担当しました。
・前回「青森ベイブリッジ(1)」https://www.kozobutsu-hozen-journal.net/series/17811/
1.地中連続壁剛体基礎の技術的特徴
地中連続壁は掘削した部分ごとに鉄筋かごを挿入し、コンクリートを施工します。継手部分はコンクリートを施工せず、隣の掘削後の鉄筋かごとせん断補強筋のない重ね継ぎ手で一体化される施工が通常です。今回はこれを基礎構造として用いるので、重ね継ぎ手にはせん断補強筋を配置し、物理的に接合するパイプ継手を併用した構造としています(図-1、図-2)。
図-1 パイプ継手
図-2 従来型の継ぎ手構造と、パイプ継手を用いた構造
写真-1は鉄筋の継手部の状況です。
写真-1 継手部の状況
図-3に地中連続壁の施工手順を示します。
図-3 地中連続壁の施工手順