『PC橋 コンクリート施工管理の手引き(案)2022年版』を発刊
PC建協 第12回業務報告会を開催
プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協)は21日、東京都のホテルグランドアーク半蔵門で第12回業務報告会を開催し、約50人が参加した。あわせて、オンライン配信も実施され、約1,000人が視聴した。開会の挨拶で、森拓也会長(右肩写真)は「協会では働き改革などの取組みを精力的に進めているが、それだけでは物足りず、PC技術そのものが魅力的でなければならないと考えている。環境は変化しており、社会の新しいニーズに応えるためにも、PC技術をさらに高めていくことが必要だ。本日の報告会もそのひとつの取組みであると認識している」と語った。
報告会では、技術委員会が「PC橋の支承部および落橋防止システムに関する設計資料(案)および設計・製造便覧(軽荷重スラブ橋げた)の改訂」「Uコンポ橋の標準化に向けた取組み(中間報告)」「耐久性向上のための高機能鋼材の道路橋への適用に関する共同研究の報告」「撤去橋梁を用いた臨床研究 ―塩害を受けた既設PC橋の補修技術の高度化―」についての説明を行った。施工安全委員会からは、20年ぶりの改訂となった「コンクリート施工管理の手引き(案)」の改訂内容が説明され、保全補修委員会は、2022年度内の刊行を目指している「外ケーブル工法によるコンクリート橋・コンクリート部材補強の設計・施工マニュアルおよび実例図集」の中間報告を行った。
会場の様子/別室では各委員会と各支部の活動状況を示したポスター展示を行った
各委員会の報告後には、建設業技術者センター理事長の谷口博昭氏が「コロナ後の生活経済社会とインフラの“ビッグピクチャー(全体俯瞰図)”」と題し、特別講演を行った。同氏は、暮らしや経済を支えていくためには目標とする将来像を描いたインフラの全体俯瞰図が必要不可欠であり、それに沿った財源の裏付けのある長期計画の策定と積極的な投資が必要であると語った。「ビッグピクチャー」については、谷口氏が第109代土木学会会長時の6月6日に土木学会が提言書『Beyondコロナの日本創生と土木のビッグピクチャー~人々のWell-beingと持続可能な社会に向けて~』を公表している。
特別講演を行った谷口博昭氏