中央道の多摩川橋では圏央道内側で初の床版取替工事を予定
NEXCO中日本 新東名高速道路 伊勢原JCT~伊勢原大山ICが3月7日に開通
中日本高速道路(NEXCO中日本)は5日、東京・霞が関で宮池克人社長(右肩写真)による記者会見を開催し、建設事業の進捗状況などについて説明した。新設事業では、新東名高速道路の伊勢原JCT~伊勢原大山IC(延長約2km)が3月7日15時に開通することが発表された。残る伊勢原大山IC~御殿場JCT間については、御殿場IC~御殿場JCT間(延長約7km)が2020年度、伊勢原大山IC~秦野IC間(延長13km)が2021年度、秦野IC~御殿場IC間(延長26km)が2023年度の開通を目指して工事を進めている。中部圏では、東海環状道路の関広見IC~山県IC(約9km)が3月末に開通予定となっている。
東京外かく環状道路の建設状況では、東名JCT側は約2,300m、大泉JCT側は約300mのシールド掘進が進捗。中央JCTの地中拡幅部工事については、同社が担当する中央JCT南側(北行き、南行き)の設計部門の契約を締結し、設計に着手していることが説明された。 渋滞対策事業では東名高速の大和トンネル付近、および中央道の小仏トンネルと相模湖IC付近で工事を進めている。大和トンネル付近の付加車線設置(下り延長約5km、上り延長約4km)工事は大和トンネル部の拡幅が完了し、東京2020までの運用開始を目指している。小仏トンネル付近(上り線)では別線トンネル工事のための前工事に着手しており、2020年度にトンネル工事、橋梁工事が発注予定だ。相模湖IC付近では下り線に付加車線設置(延長約2km)に向けた調査・設計が進められている。
リニューアルプロジェクトについては、2020年度の長期にわたる工事規制計画が公表された。中央道の国立府中IC~八王子IC間に架かる多摩川橋では、圏央道内側の首都圏で初めてとなる床版取替工事を2020年度下半期に実施する予定だ。当該区間は交通量が極めて多いことから、渋滞をともなう大規模な交通規制を実施せずに上下2車線を確保して施工する。そのために、仮橋を構築することを予定している。
2020年度のリニューアル工事・リフレッシュ工事予定(左:上半期/右:下半期)
また、2019年7月に設立されたオープンイノベーション推進組織である「イノベーション交流会」で提案された技術の実証を開始する。重点テーマ1「移動体監視による路面状況等把握の効率化」では4技術、重点テーマ2「変状データ分析・維持修繕計画策定の高度化」では2技術の検証を行っていく。
(2020年2月6日掲載)
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