保全・サービス事業での次世代技術活用を目指し活動を開始
NEXCO中日本 イノベーション交流会 活動報告会に63社が参加
中日本高速道路(NEXCO中日本)は2日、名古屋市内で「イノベーション交流会 活動報告会」を開催し、63社95人が参加した。イノベーション交流会は、NEXCO中日本が推進するプロジェクトで次世代技術を活用して高速道路保全マネジメントの進化を目指す「i-MOVEMENT」の実現に向けて、コンソーシアム方式によりオープンイノベーションを推進する組織で7月24日に設立された。
活動報告会では、設立趣意と令和元年度事業計画の説明が行われた後、今年度に重点的に取り組む3つのテーマ(①移動体監視による路面状態等把握の効率化、②変状データ分析・維持修繕計画策定の高度化、③工事規制の高度化・省力化)の検討課題が説明された。
①では、走行中の安全を守るために落下物やポットホールなどの交通障害要因をリアルタイムで検知し、迅速な情報提供・障害対応を目指すために、先端技術を取り入れた巡回車両や新たな移動体監視手法などを検討対象とする。②では、各構造物の状態を把握し、費用対策効果の高い維持修繕計画の実行を目指し、情報整理の効率化や将来予測を含めたデータ分析技術の高度化を検討していく。③では、工事規制による交通影響を最小限とするために、最適な交通配分や規制時間の削減、規制作業員の安全確保を実現する技術やシステムを検討する。
テーマごとに月1回程度の勉強会と、それに付随する部会を行い、実証実験なども実施していく。NEXCO中日本では、テーマごとで進捗の差はあるが、5年を目途に成果を出していきたいとしている。また次年度以降、新たなテーマの追加も検討していくとした。
源島良一会長(NEXCO中日本取締役常務執行役員保全企画本部本部長、右肩写真)は、冒頭の挨拶で「ここ数年で車の運転や活用の仕方が大きく変わろうとしている。その変化にどのように対応していくか、また、労働集約型の高速道路運営の安全性と生産性の向上を図ることが、検討を進めていく上で重要なポイントになる」と述べた。
2日現在の会員は63社で、建設コンサルタントを含めた建設業、情報通信業、製造業などの幅広い業種の企業が会員となっている。
活動報告会には63社95人が参加した
(2019年10月3日掲載)