高速道路の老朽化・長寿命化対策など広く協力
東日本高速道路関東支社と埼玉大学が包括連携協定締結
東日本高速道路関東支社(横山正則支社長)と埼玉大学(山口宏樹学長)は、1月18日に同大学で包括連携に関する協定を締結した。連携内容は共同研究の実施と研究者および技術者の相互交流、地域特性を活かした研究及び研究成果の活用、教育・人材育成の推進及び相互支援――など。両者間の最近の連携成果としては平成25年度日本鋼構造協会特別賞を受賞したコンパクト断面を採用した鋼連続合成桁橋(圏央道 金谷郷高架橋)がある。合理的な鋼橋建設の取組みとして、コンパクト断面設計を国内道路橋に初めて採用するにあたり、同社の技術検討委員会に埼玉大学奥井教授を招聘し検討したもので、鋼材の性能を十分に活かし、座屈による急激な崩壊がなく、かつ、ねばり強い合理的な構造を実現した。
山口学長(左)と横山支社長(右)/圏央道金谷高架橋での研究成果概要写真・図
今次協定後の具体的な連携テーマとしては、高速道路の老朽化・長寿命化対策、地方創生に資する高速道路と地域社会の連携など――を考慮している。
締結後の挨拶で山口学長は「本協定は、埼玉大学が機能強化を進めるうえでの 2つの大きな軸である「研究力と人材育成力の強化」及び「地域活性化の中核拠点としての役割を果たすこと」の両方に関連しており、大きな期待をしているとともに、有意義なものにしていかなければいけないと思っている」とその意義について話した。また、横山支社長は「本協定により、喫緊の課題である高速道路の老朽化対策・長寿命化等、長期的な保全の確保に向けた取組みはもちろん、地域創生や地域連携に資する高速道路のあり方など、幅広い分野での産学連携の推進が可能となる。本協定を契機として、社会の期待に応えられるような取組みを実現したい」 と述べた。