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既設鋼製橋脚の耐震性検討や埼玉大宮線の維持管理など

首都高速道路と埼玉大学が包括連携協定を締結

公開日:2016.02.05

 首都高速道路(菅原秀夫社長)と埼玉大学(山口宏樹学長)は、3日同大学で包括連携に関する協定を締結した。連携内容は①より包括的な研究者及び技術者の相互交流、②共同で実施することが有効な研究案件の実施、③技術連携に基づいて開発した製品の社会への供与――など。

 両社は、個別の案件について同大学の建設工学系の教員が参画してきた。例挙すると平成16年には繊維シートを用いたラーメン橋脚横梁の耐震検討、平成18年には埼玉新都心線の見沼たんぼビオトープの環境保全、平成22年には既設路線の改築検討を受けて既設鋼製橋脚の耐震性検討を実施――などがある。こうした各種の協力をさらに充実させかつ人文社会系をも踏まえた協力の連携・発展を目指す。
 協定締結後の具体的な案件としては見沼田んぼビオトープや既設鋼製橋脚耐震性検討等の継続のほか、新たに首都高速道路埼玉大宮線の維持管理、PC補強工事における補強効果の確認・検討など(現場計測および解析など)、地域と連携した都市高速道路の有効活動などに関する検討、埼玉大学の学生・留学生に対する首都高速道路での現場体験など――で包括的に協力していく方針。
 山口学長は「埼玉大学の独自性、地域性をさらに深化させるためにも今回の協定がもたらす意味は大きい、首都高速道路および埼玉大学それぞれの発展と、連携のよるシナジーにより両社の真のイノベーション創出につながっていくことを記念していきたい」と意義について話した。また、菅原社長は「協力内容は様々あるが、具体的には(現在の工学的な協力のほかに)、見沼田んぼビオトープや県内のPAの活用の仕方について一緒に検討していきたい。また首都高速は前回の東京五輪時に建設されたものが多く、複雑な構造物が多い。そのため研究内容として学生や留学生の皆様の研究材料や実体験材料として活用していただければ」と述べた。

協定書を持って握手を交わす山口学長(左)と菅原社長(右)/協定に出席した両関係者一同

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