ショーボンド建設 ジョイント裏込めや床版上面の断面修復など
コンパクトミキサを用いて製造可能な超速硬コンクリート「コンパクトジェット」
ショーボンド建設は、コンパクトミキサを用いて製造可能な超速硬コンクリート「コンパクトジェット」を開発、営業を開始した。ジェットコンクリートを現場で製造するモービル車が大都市圏を中心に不足している状況に対応したもの。単位量あたりのコストはモービル車に比べて割高(1立方㍍当たり22万円)になるが、適正容量のポットミキサあるいは専用ミキサを4㌧トラックに積載して運び、現場にほど近い個所で少量を製造できることから、伸縮装置の裏込めコンクリートや床版上面の断面修復などフレキシブルな対応が必要な個所での需要を見込んでいる。現在までに首都圏を中心に7件の実績があり、今後も適用拡大を図る。
現場で少量生産できる。ジョイントの裏込めや床版上面の補修用途に最適
コンパクトジェットの性状(長さ変化率)
同製品はコンパクトジェットおよびコンパクトジェットミニパックの2種類があり、前者は150㍑/バッチ、後者は19.7㍑/バッチと使用量に合わせて使い分けできる。前者はベースパックにセメントと骨材、後者はセメントと細骨材、速硬性混和材がプレミックスされており、現場で混和材あるいは粗骨材を添加し、ミキサに投入後、練り混ぜ水およびセッター(凝結遅延材)を加えて練り混ぜるだけで、3時間で24N/平方㍉の強度を発現する超速硬コンクリートを製造できる。
試験練りや配合修正の確認は不要で、4㌧トラック積載可能なコンパクトなミキサで練り混ぜ可能なため、現場規制も最小限で良く、使用後の清掃・洗浄も簡単に済む。「ジョイントの裏込めに用いるコンクリートは400㍑程度のため、2~3回の練り混ぜで供給できる。また、モービル車では数量保障(1立方㍍/日未満、約19万円)が必要であるが、端数調整にコンパクトジェットミニを使用することでロスが少なくなる(0.6立方㍍、約13万円+製造費)。そのため、単位量当たりは割高であるが、数量や現場条件によってはコストメリットがある」(同社)としている。