防災減災だけでなく、人文社会分野も含めた包括的な連携
阪神高速道路と神戸大学が連携協定を締結
公開日:2015.12.17
阪神高速道路(山澤倶和社長)と神戸大学(武田廣学長)は15日、神戸大学の連携創造本部で連携協定を締結した。防災減災だけでなく、人文社会分野も含めた包括的な連携を行うもので、阪神高速道路の大規模更新や修繕のほか、地域の安全安心への貢献を目的としている。
提携について武田学長は、「阪神淡路大震災を経験した大学として、積極的に防災減災に対する教育研究を行い、全学的に抱負な成果を蓄積してきた。連携協力することで、大学が有する多くの学術的知見を活用することが出来る舞台が広がるものと期待している」と述べ、山澤社長は「地震や津波、集中豪雨などの災害に対する防災減災に関する協同研究などを中心に知見の共有化を図っていく。連携協定を通して、さらに安全安心の阪神高速道路となるよう最善を尽くすとともに地域社会への貢献を果たしていきたい」と話した。
両者はこれまでも技術研究などで連携していたが、今後は阪神高速道路が行っている京コンピューターを使った挙動解析に、神戸大学が持つ地盤研究の成果を積極的に共有することとなり、高速道路の大規模更新や修繕に活用される。
さらに、人文社会分野などを含めた神戸大学の全研究と連携することで、将来的には災害時の高速道路における運転者の心理行動分析を活用するなど、多角的な応用が期待されている。
また、神戸大学が進めている地域共同型の防災減災連携拠点形成では、兵庫県・神戸市・国交省・近畿地方整備局・神戸新聞社・京コンピューター・Eディフェンス、ジャムステックなどと連携しており、阪神高速道路が加わることで横断的な研究成果の活用が見込まれている。