高性能床版防水層への悪影響を排除
コンクリート床版膜養生剤の徹底除去を通達
公開日:2015.07.07
東日本高速道路はさる5月28日、新設時もしくは床版取替時のコンクリート床版における膜養生剤について高性能床版防水(右肩イメージ写真)施工前に除去を徹底させる事務連絡を社内通達した。これはコンクリート床版の養生に用いる膜養生剤が、主成分によって程度の差はあるものの、高性能床版防水層との接着性能を低下させることが確認されたため。特に浸透型および練り混ぜ型の膜養生剤については、事実上使用を禁止する。
膜養生剤は、『構造物施工管理要領2-6 床版防水 2-6-5施工(1)、(2)』の解説によらず、確実に除去する。一方で(徹底した除去を行うため)施工前の膜養生剤と防水材料の接着性の確認は不要にした。また、仕上がり状態については目視によりレイタンスの除去を確認し、床版防水工のプライマーを塗布して1平方㍉当たり1.2Nの付着力を確認する。
今後、使用できる膜養生剤は、下地処理によって除去できる被膜系のみに限定した。浸透型や練り混ぜ型は、コンクリートと一体化することで膜養生剤成分の除去が困難であることから、使用しないものとした。(井手迫瑞樹)