道路構造物ジャーナルNET

大日本塗料の 塗布形素地調整軽減剤

サビシャットが平成27年度NETIS推奨技術に選定

公開日:2015.05.12

 国土交通省が運営するNETIS(公共工事等における新技術活用システム)の平成27年度推奨技術に大日本塗料の塗布形素地調整軽減剤『サビシャット』(一般用)および『サビシャットスーパー』(塩害地区用)が選ばれた。NETIS番号はKT-060143-VE

                          サビシャット荷姿(左)、塗布状況(右)

 サビシャットおよびサビシャットスーパーは清掃ケレン程度の簡便な前処理の後に塗布するだけで、従来の2種ケレンを施した場合と同等以上の防食下地が形成できることが特徴。動力工具が狭くて入らない、又はボルト部など凹凸が激しい箇所や、都市部の様な動力工具処理によって生じる粉塵や騒音が制限される環境、化学プラントなど動力工具処理によって発生する火花が制限される環境において有効で、上記の様な箇所は動力工具による除錆は困難であり素地調整が不足しがちだが、サビシャットを使用することで、動力工具処理にかかっていた時間・コストが削減でき、また粉塵・騒音を無くす事が可能で、環境にも優しい工事が施工できる。
 素地調整剤の防錆メカニズムは、①さび層に塗布された素地調整剤はその脆弱部分に含浸し、湿気硬化形樹脂が水分を取り込んでさび層の凝集力を高める。②鋼材に対しアノードとなる金属を含むりん酸塩系防錆顔料がさび層中の塩化物イオンや硫酸イオン等の腐食性イオンを表面に引き出し、同時に鉄イオンをキレート化して不活性にする。③アニオン交換形腐食性イオン固定化剤(以下、イオン固定化剤と記す)がさび層中の腐食性イオンを不溶性の塩の形態で固定化すると同時に、腐食性イオンとのイオン交換によって放出されたアニオン性腐食抑制剤が鋼材を不働態化する。
 上記の作用により、腐食性イオンは固定化、無害化され、その上から塗り重ねても界面の劣化による早期再劣化の心配がないため、塗り替え塗装品質の向上が期待できる。

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