阪神高速道路と特殊高所技術がタイ高速道路会社で共同で
ニンジャテックをタイへ展開
阪神高速道路と特殊高所技術はタイ高速道路公社(EXAT:Expressway Authority of Thailand)と共同で、特殊高所技術(足場を用いることなく橋梁や構造物にロープでぶら下がり、上下左右に移動し、クラック調査、写真撮影、耐久性等に関する調査、点検、施工を可能にする技術)をタイ国内での高速道路等の保全に役立てることが可能かどうかについて検討を進めている。
阪神高速道路と特殊高所技術は、特殊高所技術を「ニンジャテック」という名称でEXATに技術紹介しており、8月にはタイ国内の長大橋であるラマ9世橋を使って現場でのデモンストレーションやプレゼンを含めたセミナーを二日間に渡って開催。EXATの副総裁以下多くの技術者が特殊高所技術を見学し、高い評価を与えていた。
特殊高所技術の和田聖司社長はこうしたタイでの活動の狙いについて、「ゆくゆくは現地で特殊高所技術者の養成を行いたい。そして、点検、調査だけでなく簡易的な補修施工もできる特殊高所技術をタイ国内における橋梁の予防保全標準技術として植え付けたいと考えている。将来的にはタイを含む東南アジア全域への波及を目指している。また、日本国内でも特殊高所技術に対する需要は増加しており、その需要に対応してさらなるパイの拡大を目指すためにも、タイで教育した技術者を日本に研修という形で逆輸入し、技術者不足である日本国内の保全事業に対応するとともに、日本の維持管理手法も同時に習得して、タイへ帰国してもらい、タイ国内での保全業務に活かしてもらえるような体制が出来れば。」と述べている。
ラマ9世橋で実技をプレゼンした
タイ国内の多くの技術者がセミナーに参加した
タイ高速道路会社のシントップ副総裁(左から2番目)からも高い評価