鳥取西道路は2019年夏までに全線開通
出雲・湖陵道路 上下線の離隔を狭めためがねトンネルとした神西トンネル
――山陰道鳥取西道路は
福田 鳥取ICから青谷ICまでの延長19.3kmの自動車専用道路です。鳥取IC~鳥取西IC間は開通済みで、事業進捗率は93%となっています。
事業概要図
鳥取西IC~浜村鹿野温泉IC(延長12.8km)は2018年内の開通を目指していましたが、松原地区でのり面のコンクリートに隙間が発生していることが確認されました。鳥取西道路技術検討委員会において対策工法の検討を行ってきましたが、追加調査により脆弱部が特定の場所で深い位置まで確認されるなど、地質状況を想定することが難しい山であることが指摘され、対策工として脆弱部を避けた位置にグラウンドアンカーを定着させることが妥当と判断されました。そのため、2019年夏までの開通を予定している浜村鹿野温泉IC~青谷IC間(延長4.7km)とあわせて、鳥取西道路として全線一体での開通を目指します。
――山陰道北条道路は
福田 はわいICから大栄東伯ICまでの延長13.5kmの自動車専用道路です。はわいICで山陰道青谷・羽合道路(開通済み)に接続、大栄東伯ICで山陰道東伯・中山道路(開通済み)に接続します。事業進捗率は1%で、現在は道路設計および構造物設計を行っています。
事業概要図
――山陰道出雲~仁摩間は
福田 出雲ICから仁摩・石見銀山ICまで延長37.1kmとなります。出雲IC側から、「出雲・湖陵道路(延長4.4km)」、「湖陵・多伎道路(延長4.5km)」、「多伎・朝山道路(延長9.0km)」、「朝山・大田道路(延長6.3km)」、「大田・静間道路(延長5.0km)」、「静間・仁摩道路(延長7.9km)」の6区間で整備をしており、朝山・大田道路が2018年3月18日に開通、多伎・朝山道路が本年3月17日に開通しました。全体の事業進捗率は61%です。
事業概要図
特徴的な構造物としては、出雲・湖陵道路の神西トンネル(延長434m、2018年8月貫通)があります。同トンネルは、神西城跡登山ルートや猛禽類営巣等への影響に配慮し、上下線の離隔を狭めためがねトンネルの計画としています。上下線が近接することにより、Ⅱ期線施工時の影響を解析した上で、覆工およびインバートが複鉄筋RC構造となっています。
神西トンネルの平面図・縦断図と標準断面図
神西トンネル 上空写真/貫通時
静間・仁摩道路の五十猛トンネル(延長1,082m)、宅野トンネル(延長1,830m)が掘削中で、両トンネル工事は、2020年の完成を目指しています。
――山陰道三隅・益田道路は
福田 三隅IC(仮称)から遠田ICまでの延長15.2kmで、事業進捗率は33%です。
事業概要図
鎌手IC(仮称)~遠田IC間の二級河川沖田川を跨ぐ新沖田川橋(延長216m、PC3径間連続ラーメン箱桁橋)では、沖田川の河口に近く地下水位が高いこと、支持基盤が深い位置にあることなどの条件から、P1・P2橋脚基礎はニューマチックケーソンを採用して、地中約30mの基礎を施工していて、2019年度完成予定です。
新沖田川橋 P1(左)およびP2(右)施工
そのほかの橋梁でも下部工が進められており、木部高架橋(延長275m、PC4径間連続ラーメン箱桁橋)では、P3橋脚の躯体部分と工事用進入路の施工が完了しました。
木部高架橋 P3施工
――山陰道長門・俵山道路、俵山・豊田道路は
福田 山口県北部の長門IC(仮称)から豊田IC(仮称)までの延長19.4kmです。長門・俵山道路(延長5.5km)は2019年度の開通を目指しています。俵山・豊田道路(延長13.9km)は用地取得に着手しました。全体の事業進捗率は27%となります。
事業概要図
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