有明海沿岸道路は早津江川橋(仮称)に着手
今年度に試験盛土を実施
――国道208号有明海沿岸道路は
栁田 有明海沿岸道路は、福岡と佐賀の有明海沿岸地域の都市を結ぶ道路でありますが、先行する福岡県区間の事業はかなり進んでいます。それに対して、佐賀県域の有明海沿岸道路事業と申しますと、当事務所と佐賀県がそれぞれ所管していますが、佐賀県が事業を進めている佐賀福富道路などは、事業が進んでおり、当事務所もそれに乗り遅れないように大川佐賀道路(大野島IC~佐賀JCT間約9㌔中8.2㌔が佐賀国道の所管)の整備を進めて参りたいと考えています。今年度は道路調査・用地買収を進めるとともに、工事は、福岡国道事務所が担当しますが、早津江川橋下部工・上部工の工事に新たに着手するとともに、当事務所が工事を行う区間についても佐賀市鹿子地区の改良工事(約0.4㌔)に着手します。
具体的には、先行的に買収した箇所で軟弱地盤対策のための試験盛土を行います。
構造形式は基本的に盛土構造を考えており、クリークや河川を跨ぐ箇所および交差点部といった箇所で橋梁を計画しています。
――佐賀県の有明海沿岸道路の地盤は福岡県域よりさらに軟弱との指摘もあります
栁田 軟弱地盤の対策については、福岡県区間でも実績がある改良杭(配置や数量)などの地盤改良が有効であると考えており、今年度、試験施工に着手する予定です。
――国道203号佐賀唐津道路事業は
栁田 同事業の北部区間に位置する多久佐賀道路(Ⅰ期、多久市東多久町大字別府~小城市三日月町長神田、5.3㌔)について環境影響評価および都市計画決定手続きを行っています。
――国道3号関連は
栁田 佐賀県東部の鳥栖市内で、2つの国道3号の改築事業を実施しております。
鳥栖拡幅事業が事業延長2.4㌔(鳥栖市姫方から同市酒井西町間)、鳥栖久留米道路が事業延長4.5㌔(佐賀県鳥栖市高田町から福岡県久留米市東合川)であり、鳥栖久留米道路については、当事務所担当は、佐賀県内分の1㌔となっています。
両事業とも現在は用地買収を進めているところです。構造物比率は鳥栖拡幅が約1%、鳥栖久留米道路が約27%です。
――国道34号武雄バイパスは
栁田 国道34号の武雄市内で工事を進めている延長6.3㌔のバイパスで既に武雄北方I.Cから長崎県方面へ約4.9㌔区間が既に供用済み(うち0.8㌔は4車線、その他は暫定2車線)であります。残り1.4㌔についても平成29年度までの暫定2車線での完成を目指しています。残区間はほとんどが盛土であり、構造物比率は約1%です。今後は、橋梁上部工および盛土工等の工事を進めています。
姉川橋の架替えが進捗
平成27年度内に新設橋梁に交通を切り回す予定
――国道34号神埼佐賀拡幅事業は
栁田 神埼市から佐賀市内へ至る国道34号の拡幅事業です。事業延長は5.2㌔あり、佐賀市内の1.9㌔区間については4車線化を完了しています。残り区間が現在事業中であり、中地江川の河川改修(佐賀県が施工)に合わせて、姉川橋(27㍍、PC)の架替えおよびその前後の改良工事、舗装工事、道路付属物工事などを進めています。姉川橋については、拡幅分の2車線(新橋)は完成しており、今年度は、現橋の撤去を行うため、道路を新橋に切り替えを行う予定です。
他区間については調査設計中です。構造物比率は未定です。
――管内で建設中の主な構造物は
栁田 西九州道の5橋です。最長はPC橋が橋長320㍍の住吉橋(仮称)、鋼橋が226㍍の原屋敷橋(仮称)となっています。
――計画中、設計中の橋梁、トンネルでは如何ですか
栁田 伊万里道路で、橋梁7橋を計画しています。
――NETIS登録技術で活用している主な工法を5つ程度上げていただけましたら
栁田 NETIS登録技術では、交通安全施設やコンクリート関係、情報化施工関係の技術の活用が多くなっています。