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地元のインフラを守るための人材育成を支援

舞鶴高専など5高専 高専インフラメンテナンス人材育成推進機構を6月目途に設立

公開日:2023.04.03

 舞鶴工業高等専門学校、福島工業高等専門学校、長岡工業高等専門学校、福井工業高等専門学校、香川高等専門学校の5校は、6月を目途に「一般財団法人高専インフラメンテナンス人材育成推進機構(KOSEN-REIM)」を設立する。同機構では、各地の高専でのインフラメンテナンス教育を支援するとともに、地方公共団体への技術支援、地元のインフラを守るための人材育成支援などを行っていく。設立準備室では、その取組みに賛同する法人、個人を対象に設立賛同金・寄附金を募るとともに、会員を募集している。
 同機構設立当初は、これまで5校が実施してきた土木技術者や高専生を対象とした橋梁メンテナンス技術者育成のための教育プログラムへの支援が中心となる。プログラムはe-ラーニングと講習会で構成されており、橋梁点検・診断に必要な知識と技術をステップアップ型で修得できるのが特徴だ。e-ラーニングでレベルに応じた必要な知識を学修し、講習会では講義と実構造物を用いた体験型実習を行い、さらにe-ラーニングで復習をしていくものとなっている。
 基礎編では認定試験に合格すると准橋梁点検技術者の資格を取得でき、応用編では同様に橋梁点検技術者の資格取得が可能で、橋梁診断技術者養成課程に進むことができる。現在までに約1,700人が受講しており、そのうちの約400人が行政関係者、残りが地場の建設会社を中心とした民間企業社員で、新人教育や新たに橋梁維持管理業務に携わる技術者が中心である。なお、基礎編のe-ラーニングは土木学会CPD制度の認定講座として同学会からも提供されている。


ステップアップ型教育プログラムの概要

 本教育プログラムは、舞鶴高専が2014年に社会基盤メンテンナス教育センター(iMec)を設立し、2016年に現在のe-ラーニング+講習会のスタイルを確立したことが始まりだ。また、iMecでは、橋梁の実物劣化教材を備えた実習フィールドを整備して地方の官民土木技術者の技術力向上を図ってきた。2019年度からは文部科学省の補助事業を活用して5高専でこれらの取組みについて産学連携コンソーシアムを編成しながら展開してきた。2023年度に補助事業が終了することから、本取組みの持続と拡大を目指して、同機構を設立するに至った。
 設立後は前述の支援に加え、全国の高専におけるインフラメンテナンス教育環境の整備や小中高生対象のインフラ教育と次世代教育、地元のインフラを守るための研究開発・事例研究などの事業を段階的に進めていく予定だ。

 同機構への設立賛同金拠出・入会申し込みおよび問い合わせは、下記まで。
 ・高専インフラメンテナンス人材育成推進機構 設立準備室
  TEL:0773-62-8877/mail:fpo.kosen-reim@maizuru-ct.ac.jp


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