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本線外から床版の撤去・搬入が可能になり、安全性と施工効率が向上

NEXCO中日本 東名阪弥富高架橋(下り線)大規模更新工事で大型揚重機の架設が完了

公開日:2022.03.28

 中日本高速道路名古屋支社桑名保全サービスセンターが進めている、東名阪自動車道弥富高架橋(下り線)の床版取替を含む大規模リニューアル工事で、26日深夜から27日未明にかけて、床版を撤去・取り替えるために使う大型揚重機の最後の設置作業が行われた。揚重機は、側道である県道から本線上に床版の撤去・搬入を行えるようにするために作られている。従来の大規模更新工事のような本線上での床版の出し入れを無くし、安全性と施工効率を上げるために、起終点および中間に1か所ずつ設置するものだ。同日に施工した揚重機は、その最後となる3つ目の設備だ。当日までに側道となる県道側の脚を設置し終え、当日は、もう片方の脚を既設床版上に設置、次いで揚重機の主機材が入る重さ54tのブロックを、本線を跨ぐ形で架設し、ボルト締めを行い完成させた。架設には550tクローラークレーンを用いた。

施工前状況(桁下/床版上)/まず既設床版部に建てるもう一つの脚から架けていく


メインブロックの架設状況

 同揚重機はL2相当の地震が来ても耐えられるような構造を有しているほか、2本の吊り材で床版を吊り上げるものの、1本あたりに1つの床版を吊る能力を持たせ、アクシデントでたとえ1本が切れたり外れたりしても耐えられるようにしていることや、落下防止床を設けて床版の落下を防ぐ方策を施すなど、さまざまなフェールセーフを施している。
 元請は大林組・本間組・加藤建設JV、クレーン工一次下請はアイチ建運。

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