大成建設、フェクトなどと共同 かび抵抗性や耐候性も備える
大成ロテック 木橋や木製高欄にも使える従来比2~3倍の効果を有する高耐久木材保護塗料『モッコート』を開発
公開日:2021.03.26
大成ロテック(西田義則社長)は大成建設(相川善郎社長)およびフェクト(安田海人社長)と共同で高耐久木材保護塗料『モッコート』を開発した。同塗料はトンネルの壁面コンクリートなどの耐久性向上用途で使われている無機塗料を木材向けに改良したもの。外装木材独自の意匠性を保持し、紫外線などに強い無機系材料を使用することで、従来品よりも2~3倍程度の耐久性を確保し、施工性にも優れている。今後3社は、モッコートを木橋や木製高欄などを使用した橋梁、木材を使用する学校や庁舎などの公共建築物をはじめ、オフィスビルや店舗などの新築・リニューアルに広く展開していく方針だ。
乾燥時間短く 同日内に塗り重ね可能
近年、木材は低炭素社会の実現を目的として、使用が奨励されているが、その反面、耐久性が低く、有機塗料系の保護塗料では塗料自体の紫外線劣化により、2~3年程度で塗り直す必要があった。モッコートはこの塗替えサイクルを2~3倍程度に長期化できるほか、木材特有の損傷であるかびや色合いの変化についてもかび抵抗性および耐候性を備えている。
従来同様にローラー塗りや刷毛塗りによる施工が可能。乾燥時間は夏季で1~2時間、冬季でも5~6時間と早く、同日内に2回塗りできるため施工時間は短くなる。さらに劣化状況に応じた塗り重ねも容易に行える。
さらに意匠性という意味では半透明な材料であるため、木材本来の風合いを邪魔しない。また、顔料の変更のみで様々な色での着色を実現できるため意匠性にも優れている。
(2021年3月26日掲載、井手迫瑞樹)