「ニッペ水性防食システム」に水性有機ジンク「水性ジンキー8000HB」を導入
日本ペイント オール水系塗装を実現
公開日:2015.10.29
日本ペイントは同社のニッペ水性防食システムに、非危険物水性厚膜形有機ジンクリッチペイント「水性ジンキー8000HB」を導入した。「水性ジンキー8000HB」は、水性のエポキシ樹脂系厚膜形ジンクリッチペイント。同社の水性防食システムは、下塗~上塗は水性を実現していたが防食下地のジンクリッチペイントのみ非水系だった。今回「水性ジンキー8000HB」を導入することで、名実ともにオール水系を実現する。今後は都市内高速など特に安全に配慮しなくてはならない鋼構造物塗装の塗替を対象に営業していく方針だ。
防食下地の性能比較
同工法の特徴は①水道水で希釈でき、臭気が少なく環境に優しい、②水系のため引火性がなく、安全性に優れている、③亜鉛未混合時の分散安定性が良好で作業性に優れる、④厚塗り可能(標準乾燥膜厚75µm/回)で防食性が高い、⑤特殊エポキシ樹脂を配合することで密着性に優れる――など。
オール水系は環境にも優しい
水性塗料は従来、施工時のダレ、湿度、硬化までの結露などによる影響が懸念されていたが、「養生に要する時間をできるだけ短縮(23℃で指触乾燥1時間、半硬化乾燥2時間、塗り重ね乾燥16時間)することでそうした課題に対応している」(同社)としている。
材料価格は従来のジンクリッチに比較して割高になるが、「安全意識の高い需要家を中心に採用を働きかけていく」(同社)としている。