高弾性ストランドシートが北米市場へ進出

　新日鉄住金マテリアルズは、炭素連続繊維シートをすだれ状に成型したストランドシート®とりわけ同社子会社の日本グラファイトファイバーのピッチ系高弾性炭素繊維を原料として使用した高弾性ストランドシートを用いたコンクリート、鋼構造物の補修・補強工法について北米市場において米国Milliken Infrastructure Solutions社との提携を開始した。同社はこの提携をインフラ補修補強技術の海外展開の足掛かりとしたい考えだ。

　高弾性ストランドシートは、高い弾性（変形しても元の形状に戻ろうとする性質）率を活かし、鋼材に加わる圧縮や引張といった外部からの力を効果的に低減できるため、コンクリートおよび鋼構造物の補強用途に広く使われている。

　　　　　　鋼トラス橋の一部の補強に使用されたストランドシート
　Milliken Infrastructure Solutions社は公共インフラ構造物の補修・補強用材料および工法を北米市場で広く展開している。同社の既存炭素繊維による補修・補強製品に、　新日鉄住金マテリアルズが有する高弾性ピッチ系炭素繊維が使用された高弾性ストランドシートが加わることで、Milliken Infrastructure Solutions社のラインナップを補完、拡充し、同社の北米市場における躍進が期待できることから提携を開始した。