東拓工業の桁端部簡易排水装置
「トータク簡易排水装置」～交通規制を必要としない桁端部の簡易排水装置～

　東拓工業は、伸縮装置からの漏水を集排水することで桁端部の劣化を抑制する『トータク簡易排水装置』を展開している。設置は全て桁下から行うため交通規制を必要としないことが特徴。また、素材にポリエチレンを採用しているため軽量で寒さに強く、腐食もせず、桁下で日光が直射しないため紫外線劣化も生じにくい。
　１体当たり全長１㍍、幅20㌢の樹脂製大型雨樋１～４体を連結し、伸縮装置の下側付近に桁間、張出部を設置することで漏水を集水、別売のフレキシブル管で排水することにより、桁下の鋼材の腐食劣化を抑制できる。
　桁下から設置するため、橋面工事が必要なく、橋上での交通規制が必要ない。接続部にスライド機能を有しており、多様な構造・寸法の橋梁へ現場加工を最小限にとどめて施工できる。製品はボルトナットで機械的に固定するため季節や天候に左右されず施工が可能だ。
　また、製品自体が大きな排水勾配を持ち、丸型構造の排水面を有するため、水の流れもスムースで、土砂も堆積しにくい。
　積雪寒冷地では車両の通行により、雪が橋上からジョイント内部に押し込まれるため、その圧力で止水材が橋下に落ちてしまうケースが出ているが、簡易排水装置はマイナス20度でも劣化しない耐寒性に優れたポリエチレンを主材に製作しており、なおかつ雪や氷などの個体が積まれても落ちない耐久設計を組んでおり、「長く使える材料として採用実績が増えている」（同社）。