三菱ケミカルインフラテックの炭素繊維強化プラスチック板を用いた補強工法
「eプレート工法」~eプレート1枚が高弾性炭素繊維シート9層分に相当~
三菱ケミカルインフラテックは炭素繊維を引抜き成形方法で板状に加工した炭素繊維強化プラスチック板をペースト状エポキシ系接着剤で既存構造物に接着固定することで鋼・コンクリート構造物の曲げ補強を効果的に行える「eプレート工法」を展開している。床版・RC桁・PC桁・鋼桁が適用対象。
高弾性eプレート1枚は、従来の高弾性炭素繊維シート9層分( HM520と高弾性炭素繊維シートを比較した場合)に相当するなど。強度・剛性ともに優れており、従来の炭素繊維シートのように構造物全面に幾層も貼り付ける必要がない。また、鋼板接着工法に比べ、ヤング係数が高いため、効率的に曲げ補強が可能。溶接やアンカー工もないため施工が簡略化可能で、削孔等で既存構造物に損傷を与えることなく補強を行なうことができ、腐食しないため耐久性も向上する。材料が軽量であるため、施工性が良く、落下・挟まれ等の災害も発生しにくく、作業量、補強材量ともに大幅に減少するため、工期短縮・コストダウンが可能だ。軽くて扱いやすい板状の部材をペースト状接着剤で補修・補強箇所に貼り付けるだけの施工であり、特に上向き作業では樹脂ダレから解放され、優れた施工性を発揮する。下地処理面積や養生も少なくすむため、工事に伴う粉塵の発生量も軽減可能だ。
設計価格はeプレートがHM512:7,600円/㍍、HM520:11,300円/㍍、HM1020:19,400円/㍍、HM1040:36,500円/㍍。接着用樹脂のシーカデュア30 が3,600円/㍍。
施工手順は以下の通り。
標準的な施工手順(コンクリート桁補強の場合)
1.準備工・・・・・既存の仕上げ材(塗装材、左官材)撤去。
2.下地処理工・・・・ディスクサンダー等でコンクリート表面研磨。汚れ、レイタンスの除去。
3.eプレート貼付工・・・
①墨出しおよび切出し等の準備工。
②コンクリート表面に接着剤塗布 標準塗布量 100g/m/50mm幅
③塗布装置を用いてeプレート表面に接着剤塗布 標準塗布量 400g/m/50mm幅
④eプレート貼付(合計接着剤塗布量②+③=500g/m/50mm幅 )。プラスチックローラー等を用いて均一にeプレートを圧着。
4.表面塗装工
施工実績
・大北橋RC桁補強工事 RC主桁(耐荷力向上) HM1040×1,000m
・緑橋 RC主桁(B活荷重対策) HM1020,HM520 計1,200m
・吉身跨線橋補修工事 PC主桁、床版補強 HM1020,GM212,HM512など
・曙跨線橋 床版下面(疲労対策) GM1012
・大名橋 鋼桁補強(B活荷重対策) HM1040,HM1020,HM512 計2,600m
・滝太橋 鋼桁補強(B活荷重対策) HM1020×1,450m
画像ギャラリー
担当者連絡先
三菱ケミカルインフラテック株式会社 土木・防水補強部 三橋 悠三
〒100-8251 東京都千代田区丸の内1-1-1 パレスビル
電話:03-6629-1937 FAX:03-6685-3034
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