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ケミカル工事の狭隘な桁短部にも適用できる電気防食工法
「GECS工法」~12cmの隙間があれば恒久的なコンクリート桁端部防食が可能~

桁端部ロボットはつり状況

KeyPoint

  • 全て桁下から補修可能
  • 狭隘な箇所でも施工可能
  • 電源はソーラーパネルを活用
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NETIS登録番号KT-140003-A
商品リンクhttp://www.chemical-koji.co.jp/
公開日:2014.08.10

 ケミカル工事、ネクスコ・メンテナンス東北、住友大阪セメント、エステックの4社は、共同で塩害などにより傷んだコンクリート橋の桁端部を対象とした電気防食工法「GECS工法」を展開している。桁と橋台との隙間が12cm以上あれば特殊機械を用いて防食電流を流すのに必要な陽極材を設置できるもの。鋼材の電位をマイナスに保ち続けることで恒久的に腐食を防止するため、補修後塩分が再供給されても、再劣化を防ぐことが可能だ。
 塩害劣化部の補修は主に劣化部のはつり・防錆材の塗布・断面修復工が行われていたが、桁端部は狭隘部の施工となることから、(はつりおよび断面修復といった)施工が非常に困難であり、また、補修を実施したとしても、数年後には塩害(または凍結防止剤を含んだ水の影響)や残留塩分の影響によるマクロセル腐食などの再劣化の恐れがあり、損傷が拡大する事例もあった。同社など4社は、塩害対策として塩化物イオンの浸透を継続的に防止できる外部電源における電気防食工法を選択し、狭隘な桁端部でもはつり、断面修復、陽極材の設置が可能なように工夫したもの。
 施工は交通規制を考慮して全て桁下から行う。はつりはWJを用いた特殊な施工機械(桁端部用はつりロボット)を使用するため12cm以上の隙間があれば、広範囲な劣化したコンクリート面を自動的に鉄筋裏まで除去できる。その後、鉄筋に排流端子を鋼材に溶接し、狭隘な場所や奥行2mの劣化部においても施工が可能な桁端部用吹付ノズルを使って断面修復し、陽極材設置用の溝切りを行う。陽極材はチタンリボンメッシュRMV陽極を採用している。同陽極材は形状を従来の平型からV字型に変更しており、従来は25mm幅を取る必要があった溝切りを最小限に抑制できるようにしている。これを溝切り内に設置して押し込み外部電源と繋ぐことで、防食電流を供給する。防食電流量は、様々な大きさの電流を流し、その電流と鋼材電位の関係から防食基準を満たすための数値を決定する。その後通電を遮断し、24時間以上経過した電位と遮断直後の電位との差を測定し、100mV以上変化しているか確認し、正式に供給を開始する。
 その電気防食に必要な電源は、劣化による補修対象箇所が狭隘部および狭隘部付近でのみのば防食対象面積が少ない(~30m2程度)ため、商用電源を用いず、ソーラーパネルを用いた直流電源装置で対応が可能だ。対象面積が大きい場合は、ソーラーパネルの面積を増やすあるいは商用電源を用いる。ソーラーパネルを利用した直流電源装置を用いることで、電気代が不要になるほか、商用電源の確保が困難な遠隔地での電気防食の採用も可能になった。

施工実績

某橋梁 23m2 RC中空床版橋 狭隘部(高さ18cm) 従来の断面修復+防錆材の補修では2~3年で再劣化を生じていた箇所に採用

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担当者連絡先

株式会社ケミカル工事 事業統括本部 プロジェクト推進室 加納 淳郎
〒114-0013 東京都北区東田端1丁目7-3 田端フクダビル6F 
電話03-5855-7260 FAX03-5855-7262
a.kano@chemical-koji.co.jp

【ホームページ】
http://www.chemical-koji.co.jp/

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