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滋賀県発注 鋼バスケットハンドル式ニールセンローゼ橋

高田機工 (仮称)瀬田川橋梁の立体仮組立を実施

 高田機工(本社・大阪市浪速区難波中・寳角正明社長)は滋賀県大津土木事務所の「(仮称)瀬田川橋梁」を受注し、このほど同社和歌山工場にて立体仮組立を実施した。


アーチリブを組立て/仮組立最中のアーチ

 同工事は、国道422号の滋賀県大津市南郷の瀬田川を渡河する個所に架橋するもの。鋼重は1,412トン、橋長176㍍(支間長173㍍)で、上部工形式は鋼バスケットハンドル式ニールセンローゼ橋、下部工は逆T式橋台となっている。同工事は同社でも近年珍しい形式と規模となる。

 本橋の特徴は、車道(有効幅員7.5㍍)と歩道(同2㍍)を橋梁上でも曲線とする必要があるため、床版を支える主桁は道路の平面線形に合わせて配置されている。また、アーチリブが内側に傾斜しているため、桁端部の製作は綿密な組立順序の検討、高度な溶接技術と管理が求められた。そのため工場にて立体仮組立による検査を行ったもの。


曲線桁の状況が分かる/上空から仮組立した瀬田川橋梁を撮影


 架設位置の瀬田川は、歴史的な遺構の旧南郷洗堰があるなど、京都や大阪への水運と利水の重要な河川で、非出水期でも200立方㍍/秒の放水を行う場合があり、河川内作業が最大4カ月と決められている。そのため河川内の橋脚設置は不可となっており、予備設計過程で、橋脚のない構造を選ぶ必要があった。1次選定では①ニールセンローゼ橋、②単弦ローゼ橋、③鋼斜張橋(弓の形)の3案が候補にあがり、2次選定では①道路平面の曲線に対応できる橋梁形式、②河川内作業を極力必要としない橋梁形式、③経済性、④景観性の条件からバスケットハンドル式ニールセンローゼ橋が採用された。

 今後は、2017年1月末からアーチリブと上支材の現場架設を施工していく。アーチリブの閉合は4月中旬、補剛桁の閉合は7月中旬の予定。

 寳角社長は本社の取材に対し、「こうした大型構造物の製作は、技術力の伝承と社員の育成に貢献してくれる。また今回の工事は単独で受注したことで、立体仮組立も行うことができた。この製作や管理を若手技術者が経験したことで、将来の会社を支えてくれる技術力につながるだろう。そのためにも一年に数橋は、このような大型で桁橋以外の工事を製作・架設することが重要だ」と話した。(本文:實末和也、編集:井手迫瑞樹)