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工期を約4割短縮、高炉スラグ微粉末を混入し塩害への耐久性も高い

DAK式プレキャスト壁高欄工法研究会が発足~壁高欄の工期を大幅に短縮~ 

発足時にPC専業5社が加入

 大規模更新時の床版取替時に同時提案

 NEXCO総研と連携して、デイ・シイ、開発虎ノ門コンサルタントが開発し、既に圏央道の桶川第5高架橋などで採用された実績もある新しいRCプレキャスト壁高欄の研究、開発、普及を目的とした「DAK式プレキャスト壁高欄工法研究会」の発足式が12月8日、川崎市の川崎商工会議所で行われた。発足時の会員会社は、デイ・シイ、開発虎ノ門コンサルタント、安部日鋼工業、オリエンタル白石、昭和コンクリート工業、ドーピー建設工業、富士ピー・エス、江波工業、ノナガセ、デイ・シイ販売の10社。研究会の会長にはデイ・シイの久保田賢執行役員セメント事業本部営業部長が就任、顧問には埼玉大学の睦好宏史教授が就任した。今後、NEXCO3社では大規模更新に基づき、短時間での施工が要求される床版の取替え事例が増えることが予想される。そうした個所においてRCプレキャスト壁高欄は、急速な施工ができる工法として選択肢になりそうだ。PC専業会社が多く会員に名を連ねたのも、プレキャストPC床版とDAK式プレキャスト壁高欄工法を合わせた技術提案ができると考えたと想定される。


発足式には10社から30人が出席した


久保田会長(左)と睦好顧問(右)



高炉スラグ微粉末を使ったコンクリート

 遮塩性が高く、塩害に高い抵抗性を有する

 同工法は従来の現場打ちRC壁高欄よりコストが高くなるが、工期を大幅に短縮できるのが特徴。高炉スラグ微粉末を使ったコンクリートを採用しているため遮塩性が高く、凍結防止材散布による塩害には高い抵抗性を有している。


DAK式プレキャスト壁高欄の設置状況

 40N/平方㍉の高強度コンクリートを用い、橋軸方向の壁高欄継ぎ目部分には、オス側を孔明き鋼板ジベル(PBL)、メス側を台形型の箱断面により接合する手法を開発(左写真)し、車両衝突時の安全強度を高めている。また、コンクリート床版と壁高欄との接合は床版上面側に配筋されたループ鉄筋にプレキャスト壁高欄の矩形ループ鉄筋を重ね合わせ、かつそれらのループ鉄筋内に、橋軸方向へ連続する複数の補強鉄筋を配置し、高強度モルタルを打設して一体化する。高強度モルタルにも高炉スラグ微粉末を混入しているため接合部も高い遮塩性を有している。


高強度モルタルを打設して一体化

 直近の採用事例である圏央道の桶川第5高架橋では、高欄工事の急速な施工を図るため、上下線の約8割1,267㍍にDAK式プレキャスト壁高欄が用いられた。その結果従来の現場打ちでは3カ月程度かかる工期が2カ月弱程度に短縮できた。また、品質面でも工場施工のため、現場打ちと比べて、表面に気泡などがなく美しい仕上がり面を実現できる。

 久保田会長は就任挨拶の中で、「今年度のセメント需要予測は4,400万㌧を割る厳しい情勢下にある。当社はそうした中、新規事業の開拓を進めており、DAK式プレキャスト壁高欄工法もその重要な1つに位置付けている。会員各社と一丸となって工法の普及に努め、各社の業績に貢献していきたい」と述べた。

 睦好顧問は当社の取材に対して「プレキャスト化することでコンクリートの品質が良くなり、施工精度も格段に向上する。これに加えて高炉スラグが入っていることで遮塩性が高く、従来よりも格段に耐久性の高い壁高欄を提供できる」と話した。