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昼夜連続の車線規制で施工

名古屋高速道路 高速5号万場線11万4000平方㍍の舗装を修繕

 名古屋高速道路公社は、高速5号万場線新洲崎JCT~名古屋西JCT間の上下線6.2㌔について、114,000平方㍍に達する高機能舗装の打替えを主とした舗装修繕工事を行っている。同路線は全区間が高架形式で、内訳は鋼床版が約7,500平方㍍、RC床版が約106,500平方㍍。舗装のほか、伸縮装置取替工事、電気施設補修工事、その他の付属工事、構造物点検も合わせて行った。なお、舗装修繕工事は7月~11月にかけて昼夜連続の車線規制を8回、ランプの一時通行止め規制を3回程度行い、施工する。舗装修繕工事に係わるのべ人員は約10,500人に達する見込みだ。万場線は供用から29年が経過し、舗装のひび割れ、剥がれ、わだち掘れ、床版の損傷などが生じていた。現場を取材した。(井手迫瑞樹)



(左)床版下面・2方向ひび割れ/(右)床版上面・損傷状況


床版防水は未設置、横断勾配下り側に損傷が集中

 床版厚は190㍉の区間も

 万場線の1日交通量は上下線で平均5万台、大型車混入率は10.3%(平成22年センサス)に達する。14、5年前に舗装の打替えを一度行っているが、その際も全面的な床版防水は行っていなかった。そのため床版上面の損傷が比較的多く、特に横断勾配が低く交通量も多い走行車線側の損傷は、追い越し車線に比べて多い傾向が見られ、砂利化現象が生じていた個所もある。また、路線西側には設計基準が古く床版厚が薄い径間(190㍉程度)もあり、今後路線全体として補強を行う計画である。


断面修復工の状況

 舗装修繕工事はRC床版部では、舗装を撤去した後に損傷部を補強繊維入り超速硬コンクリートで断面修復し、複合床版防水工、基層(密粒アスファルト)40㍉、表層(排水性舗装)40㍉を舗設するもの。鋼床版部も基層(グースアスファルト)、床版防水層以外はRC床版に準じている。


鋼床版打替えは7,500平方㍍

 今年度もIHを採用

 今回のリフレッシュ工事において鋼床版を採用している区間は少なく、新洲崎側に近い近鉄、JR、あおなみ線など鉄路を跨ぐ部分の約7,500平方㍍。

 沿道には民家が多く、通常のブレーカーはつりなどを使用した場合、騒音や振動が生じる。そのため鋼床版のうちボルト添接の橋梁部約4,800平方㍍でIH式舗装撤去工法を採用した。同工法はIH式加熱(電磁誘導加熱)を利用し、低騒音で鋼床版を傷付けずに舗装を剥離する工法(写真)で、電磁誘導加熱により鋼床版との接着界面を60℃程度まで加熱することで舗装と鋼床版との縁を切り、除去しやすくするもの。主に通常の手法では除去が難しい添接部付近で使用された。他の箇所は従来通り舗装を先行して切削機で切削した後、バックホウで撤去している。


(左、右)IHによる鋼床版上の舗装撤去/(中)ビーストにより丁寧に残滓を撤去

 それだけでは既設舗装の基層(グースアスファルト)が鋼床版上に残ってしまうこともあり、次の工程に悪影響を与えるため、ダイヤモンド製のブレードを前面に装備した乗用タイプの大型剥がし機「ビースト」と電動ケレン機を用いて撤去した。 

 その後はショットブラスト(投射密度は1平方㍍あたり300㌔)で下地処理を行い、接着樹脂を塗布、グースアスファルトの基層、排水性舗装の表層に打ち替えた。


(左)鋼床版上をショットブラストで研掃/(右)グースアスファルトの基層打替え