道路構造物ジャーナルNET

塩害で大きく損傷した桁の補修補強

新潟県 新胎内橋の補修補強

公開日:2015.07.16

3. 施工手順
 施工手順は以下の通り。
 断面修復工は、①WJで外面保護塗装を除去した後に、②劣化部には調査をかけた上で、③コンクリートカッターではつりの際にマイクロクラックが生じないよう、母材と縁を切った上で(この時にカッターを入れることで断面修復材のフェザーエッジにならないように気をつける)、④脆弱部を健全部深さまではつりとる。⑤その上で既設鉄筋の著しい発錆場所は、鉄筋をケレン、塩分吸着剤入りの防錆ペーストを吹き付け塗布する。この際、鉄筋の欠損が著しい箇所は添え筋を行う。⑥その後、断面修復用のプライマーを塗布し、モルタルのドライアウトを防ぐ、⑦最後にポリマーセメントモルタルを吹き付けて断面修復するが、1日の寒暖差が激しい(断面修復工の施工は4~5月に行った)ため、モルタルの中の水分量をわずかではあるが変更しながら慎重に作業を進めた。
 含浸工・炭素繊維シート補強工は、①断面修復施工後に、②主桁下縁の面取り部をディスクグラインダーでR処理し、③同党に下地処理を行う、④高圧洗浄機にて表面付着粉塵等を水洗いし、⑤その後、ビルテクト100Eを塗布、⑥プライマー塗布、不陸修正を行い、炭素繊維シートを貼り付けた。


(左図)断面修復工の施工フロー/(右図)表面処理工、炭素繊維シート工の施工フロー図

 PCの横締の浮きが見つかった個所(全体20箇所中5箇所で発見)については、損傷部をはつった上で補修している。
 設計はクリエイトセンター、元請は日本サミコン、一次下請は長栄工業など。

ご広告掲載についてはこちら

お問い合わせ
当サイト・弊社に関するお問い合わせ、
また更新メール登録会員のお申し込みも下記フォームよりお願い致します
お問い合わせフォーム