HOME現場を巡る一覧首都高速道路 東京モノレールに近接の作業構台から大井JCTの桁を架設

現場を巡る詳細

吊上げ時と吊下げ時のカウンターウエイトを個別に設置

首都高速道路 東京モノレールに近接の作業構台から大井JCTの桁を架設

 首都高速道路は、首都高速1号羽田線(東品川桟橋・鮫洲埋立部)更新工事において、1月21日深夜~22日未明と22日深夜~23日未明の2日間にわたり、大井JCTで東京モノレールと高速1号羽田線(下り線)を跨ぐ部分の桁を架設する工事を行った。桁架設にあたり、落下物等の安全対策のために、桁下を通過するモノレールや高速道路利用車がない状態で桁架設をする必要があり、高速1号羽田線(下り線)は通行止め、東京モノレールは線路閉鎖時間内(1時から3時30分)に、架設することとした。限られた時間に架設するためには、同線と近接したクレーンの作業範囲が限られている京浜運河の上の作業構台から架設を行わなければならない工事となった。


R88の曲線桁のため、事前に綿密な計算のうえ玉掛位置を決定

 施工したのは大井連絡橋(桁架け替え延長256.6m/6径間連続鋼床版箱桁橋)のJ8-2(湾岸線側)~J13(羽田線側)鋼床版箱桁ブロックで、長さ52m、桁重量約226t(吊上重量は約341t)となる。



架設概要(首都高速道路提供)


架設ステップ図(首都高速道路提供)


 工事上の課題は勾配、ヤードの狭さ、そして限られた時間の3点だ。

 

 架設ブロックの最小曲線半径は88mで、J13側への上り勾配が6%、横断勾配が8%となっており(標準幅員は7.2m)、極めて厳しい道路線形といえる。架設時にバランスを保って安全に施工するために、ブロックの重心位置を事前に綿密に計算したうえで、玉掛位置を決定した。さらに、8本のワイヤーで16箇所の玉掛をしたが、「現場でもチェーンブロックを用いて微調整を行い、吊上げ前に入念な確認を行った」(首都高東品川JV/架設担当・川田工業)という。なお、地組みは昨年11月上旬から開始して、同場所で地組みしたJ7~J8-2ブロックを12月21日と22日に架設後、1号線方向に約27m縦取りしている。


作業構台上の架設桁。縦横断勾配のついた曲線桁だ


東京モノレールの建築限界から作業構台までの距離は3m

 運河上の作業構台に設置した1,250t吊大型クローラークレーンにより架設したが、カウンターウエイトを設置したまま旋回することはできなかった。東京モノレールと協議の結果、建築限界から大型クローラークレーンの先端までの距離を7m離す必要があり、狭い作業構台上のため、大井連絡橋とクレーン離隔が十分確保できず、クレーン作業範囲が限られていたからだ。そのため、吊上げ時と吊下げ時のカウンターウエイトを個別に設置する施工方法を採用した。実際、吊上げ時のものは、構台端の東京モノレール建築限界から離さなくてはならない距離3mの間際に設置されていた。



(左)東京モノレールと近接する作業構台。奥がJ13の仮設橋脚

(右)構台端に設置された吊上げ時のカウンターウエイト


 1号羽田線(下り線)では芝浦~勝島間の規制設置を22時から行い、22時30分から通行止め規制を開始している。架設ブロックは22時頃に地切りして、東京モノレール直上となるため架設後の設置が困難となる恒久足場の取り付け作業を行った。0時10分頃には作業半径を小さくするためにブームを起こして、架設ブロックをブーム側に寄せた。この状態で吊上げ時のカウンターウエイト160tを取り外している。



地切り後、恒久足場を取り付けた


作業半径を小さくするためにブームを起こす。曲線桁であることがわかる


ブームを起こした後、吊上げ時のカウンターウエイトを取り外した


 東京モノレールのき電は0時30分に停止し、線路閉鎖が確認された1時からクレーンを約100度左旋回して、J8-2~J13間の架設位置に到達させた。



東京モノレールの線路閉鎖後、左旋回を開始


架設位置に近づけていく


 ここで所定の位置に準備をしておいた吊下げ時のカウンターウエイト450tを取り付け、ブームを倒していった。



吊下げ時のカウンターウエイトを取り付ける

慎重に吊り下げを行う