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ジオファイブ 3D-RADARを鋼床版上⾯の⾮破壊検査⽤途への展開

室蘭開発建設部の⽩⿃⼤橋で実適⽤ 60〜80kmで⾛⾏しながら検査可能

  ジオファイブは、⾼密度⾼分解性能を有する3次元地中レーダー「3D-RADAR」について、鋼床版上⾯の⾮破壊検査⽤途への展開を図っている。すでに北海道開発局室蘭開発建設部が所管する⽩⿃⼤橋で、ドーコンの⼿により2016年と18年の2回、舗装をはがさず、交通規制をかけずに⾛⾏しながら⾮破壊検査を⾏った。その結果、図のようにくっきりと変状を測定し、錆の⽣⻑も把握し、舗装をはいで確認した結果、測定データと変状はほぼ⼀致した。⾸都⾼速道路や阪神⾼速道路、国交省など⼤都市部に位置する橋梁の鋼床版では、舗装に影響を与えるデッキプレート貫通⻲裂も出ているが、確認するためには舗装をはがす必要がある。そうした箇所に対して、同レーダーは60〜80kmほどの速度で⾛⾏しながら、舗装をはがさず測定できるため、鋼床版の点検技術としても期待できそうだ。


白鳥大橋での測定状況

 3D-RADARは、既に路面下空洞やコンクリート床版、鉄道軌道下、トンネル背面空洞などの分野に広範に用いられている。多素子の超広帯域アンテナを200MHz~3GHzの正弦波ステップ周波数で高速に切り替えながら面的に測定する3次元電磁波レーダーだ。アンテナのタイプは2種類あるが、白鳥大橋では地面にほど近い個所まで接するグランドカップル型(DXG1820)を用いた。

 DXG1820は、車牽引式の3次元電磁波レーダー。「1820」という数値は1800mm測定幅、取得可能横断面数20面という意味を有する。実際の測定幅は1500mmであり、1横断面ごとの測定幅は75mm。測定間隔は80km/h走行時で50mmピッチ、60km/h走行で35mmピッチと高い精度を有している。深度分解能は約6mmであり、白鳥大橋では鋼床版上面だけでなく、舗装の表層やグースアスファルトの変状も同時に調査した。

測定状況(中央のデータは、鋼床版上面において、反射信号の弱い範囲を赤色で表示している)

錆の生長も把握できていた/3Dマス目データ

 鋼床版上面の調査は電磁波の反射強度の強弱によって判断する。変状がない場合、電磁波の反射強度は、一定かつ強い強度を有するが、錆などの腐食や水などが存在する場合、損傷状況に応じて反射強度は落ちていく。図で示されている色は、青に近いほど正常で、赤が濃くなるほど異常があることを示しており、取得データは目視による点検とほぼ一致した。(2018年12月17日掲載、井手迫瑞樹)