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『アスファルト系防水材の道路橋床版防水施工マニュアル』を用いて詳細に説明

床版アスファルト防水工業会が福岡市で講習会を開催

 床版アスファルト防水工業会は16日、福岡市の福岡県中小企業振興センターにおいて、アスファルト系防水材による道路橋床版防水マニュアル講習会を開催した。約120人が参加する盛況な講習会となった。


基調講演

  遠藤孝司副会長は、冒頭あいさつで「床版防水は昭和50年頃から採用が始まったが、実績を重ね、昭和60年には『道路橋鉄筋コンクリート床版防水層設計・施工資料』いわゆる赤本が発刊されて、急速に普及に弾みがついた。その後、平成14年の道路橋示方書で防水層の設置義務が明記された。さらに5年後には、道路橋床版防水便覧が発刊されました。便覧では基本照査や追加照査が明記されて、さまざまな条件の道路橋に対して負荷に応じた防水層を構築するという概念―床版防水層の性能規定化―が導入された。そこから防水層の多様化、高機能化が進み、NEXCOや都市高速道路各社で様々な防水層が導入されるにいたっている」と述べた。その上で「当会は平成14年に発足し、早や15年が経過しているが、床版防水の普及の一環として『アスファルト系防水材の道路橋床版防水施工マニュアル』を発刊しており、これを皆様に講習することで、床版防水に関するご理解を深めていただきたい」と話した。


遠藤副会長/基調講演は三田村博氏が発表した

 基調講演は(一財)災害科学研究所の三田村浩氏(右上写真)が「床版防水の進展とイノベーション」というテーマで発表した。三田村氏は、積雪寒冷地に特化した床版防水に関する研究成果として、「積雪寒冷地用床版防水工設計・施工マニュアル(案)」の要点解説、土木学会鋼構造委員会道路橋床版の維持管理小委員会の研究成果である「道路橋床版の維持管理マニュアル2016」、「道路橋床版防水システムガイドライン2016」の概要を説明した。また、松井繫之大阪大学名誉教授が主編著をつとめ、三田村氏も参加した「道路橋床版の長寿命化技術」の内容を、第1章の序論、第3章「床版長寿命化のための水の制御」、第4章「床版材料に関する長寿命化技術」、第7章「既設床版の補修技術」について、焦点を当てて詳述した。


堀田氏/高橋氏/氏家氏


森端氏

 その後、各技術委員が「床版防水関係図書の説明」(堀田大輔氏/静岡瀝青工業)、「施工マニュアルの解説」(高橋昌史氏/東亜道路工業)、「具体的な現場事例の解説」(氏家秀樹氏/アオイ化学工業)、「床版防水の最近の動向」(森端洋行氏/ニチレキ)についてそれぞれ解説した。森端氏は福岡県、福岡市の橋梁長寿命化の修繕計画の動向やNEXCO各社が導入している高性能床版防水の現状と課題、首都高速道路や名古屋高速道路公社が導入している複合床版防水の現状及びその適用対象の詳細などについても深く掘り下げていた。

(2018年1月22日掲載、井手迫瑞樹)