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鉄塔やプラント、標識柱、照明柱などの地際や歩道橋の隅角部等を対象

安治川鉄工 長期耐久性を確保できる亜鉛膜加熱接合工法を開発

 安治川鉄工は、鉄塔やプラント、標識柱、照明柱などの地際や歩道橋の隅角部等を対象に、現場で素早く補修でき、かつ長期耐久性を確保できる亜鉛膜加熱接合工法を開発した。その名称通り亜鉛シートを加熱し、低融点合金により損傷部に接合する方法で、はんだ付けの要領で施工できるため、誰でも素早く簡単に補修できることが特徴だ。付着強度は10N/㎟以上出ることをプルオフ試験で確認しており、密着性も良好だ。5%塩水噴霧試験を行った結果、通常の溶融亜鉛めっきは500時間程度で腐食が始まるのに比べ、「膜厚の厚さや接着に用いる金属自体の耐食性も加わることから」(同社)1,000時間を超えても腐食は発生せず、室内促進試験レベルでは高い防食性能を確認した。

地際の損傷例/1000時間を超えても腐食が発生しない(写真は安治川鉄工提供、以下同)

 施工はサンダーなどで腐食部表面を2種ケレンして地金を出した後、亜鉛シートをBi-Sn系のはんだペーストにより貼付し、板金用はんだごてを用いて加熱接合する。錆はできるだけきちんと落とすことが望ましいが、僅かに残っていても亜鉛の犠牲防食作用で十分防食できる。

亜鉛シートとはんだペースト

施工状況① はんだペーストの塗布/亜鉛シートの貼り付け

施工状況② はんだゴテによる加熱接合/仕上げ状況

 亜鉛シートは100µmの膜厚があり、従来の亜鉛めっきの膜厚よりも20~30µmほど厚く、その分の長期耐久性が期待できる。シートはフラックスのガス抜きおよび皮膜膜厚の均一化を目的として、微小な穴開け加工を行い、周囲を濡れ性の確保を目的としてギザギザに加工するなど工夫を施している。

 さらに厳しい腐食環境に対応するため、1,000µmの厚さを有する亜鉛シートも開発中。「従来の高濃度亜鉛末塗料や樹脂系補修材を用いる製品と比べ、無機材料であり、加熱接合であるため、長期耐久性、施工管理の面で優れていると自負している。当初は当社の補修業務における工法として提案していくが、今後は広く拡販を図っていきたい」(同社)ということだ。(2020年1月29日掲載、井手迫瑞樹)