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日本橋梁建設協会 今年度発注量は横ばい

藤井会長新年インタビュー

公開日:2015.01.01

――昨年の主な活動は。
 藤井 まず、創立50周年記念式典・祝賀会を実施した。関係者・来賓など約420名が出席し、記念講演やパネルディスカッション、記念祝賀会を盛大に開催できた。つぎに、協会役員と国土交通省の8地方整備局と北海道開発局、沖縄総合事務局の幹部や担当者との意見交換会を実施した。今年度の重点活動テーマの①鋼橋の魅力の浸透、②国土強靭化への貢献、③未来持続型企業環境の整備について説明。なかでも鋼橋の良さを発信する鋼橋の魅力の浸透を重点的に紹介。そのほか、橋梁保全工事の品質確保、安定的な発注などについて、意見交換を行った。
――このほかには。
藤井 協会内に横断的な組織として鋼橋のよさPR戦略ワークンググループを設け、一般向けならびに発注者やコンサルタント向けへのPR活動のパンフレット「鋼橋の魅力」と「平成26年度版 鋼道路橋の工事費実績」を作成した。従来から鋼橋は高いと言われているが、上部・下部・メンテナンス費用を含めた総合評価で決してそんなことはない。比較設計時に工事費実績という同じ土俵で判断して欲しいとの思いから作成した。発注者やコンサルタントに説明を行っており、理解していただいている。
海外関連では、世界の交通インフラ・都市づくりを支援するために、関連15団体が出資して設立した「海外交通・都市開発事業支援機構」に橋建協も100万円を出資した。11月2日から8日までトルコに海外視察団を派遣した。
――業界の状況は。
藤井 今年度は上期時点での受注状況が前年度より2万3600㌧減少の9万1200㌧となった。第3四半期に入ってからは順調に出件しており、前年度同様の26万㌧で落ち着くと見込んでいる。だが、7年前に比べて、半減していることは紛れもない事実で、厳しい状況には変わりない。15年度は、東北復興関連を含めても14年度同様の横ばいと見込んでいる。ビックプロジェクトがないことに尽きるが、五輪関連の首都高速道路の大規模更新などは期待している。
――今年の主な活動は。
藤井 引き続き、鋼橋の良さを理解してもらうために鋼橋の魅力の浸透を最重要課題として活動を展開していく。既設橋梁の点検に関しては、発注者、コンサルタント、ファブの垣根を越えての話し合いをして新たな点検・保全の仕組みづくりを図ることが必要となるだろう。最後に日本の長大橋技術の伝承のために、10年1回の割合で長大橋プロジェクトの発注の要望を展開していく。(横河ブリッジ相談役、文中敬称略)

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