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鋼桁の損傷調査や床版下面部の調査などに活用

磁石式鋼橋点検装置J-1型を開発

公開日:2014.11.12

 首都高技術は鋼桁の点検用ロボットとして、デジタルビデオカメラを搭載した磁石式鋼橋点検装置J-1型を開発している。強力な磁力により鋼部材であれば垂直面や天井面でも走行可能で、鋼桁の損傷調査や床版下面部の調査などに活用するべく、今後フィールド試験などを積極的に行っていく方針だ。

              強力な磁力で垂直面でも走行可能
 同ロボットの寸法は長さ37㌢、幅17㌢、高さ約20㌢(カメラ装着時)。軽量化のためシャーシはプラスチック製のものを使っている。3軸6輪で、左右の車輪は同時に逆方向に回転することが可能であり、これによって左右旋回ができる。これに1,350万画素のデジタルビデオカメラを搭載して走らせることで狭隘な箇所をスムーズに撮影し点検する。
 最大の特徴は車輪1個当たり12個のネオジム磁石を付けていること。これにより鋼部材であれば平面はもちろん垂直面や天井面であっても自由にくっつき移動することができる。また、今後開発する機種ではスティフナーなどがついている箇所でも乗り越えられることから、桁内面やRC床版下面の点検も可能だ。
 操作は市販のプロポ(無線操縦装置)を使用しており、遠隔操作可能範囲は約100㍍(プロポのカタログより)に達する。今後フィールド試験により鋼桁内の電波干渉の影響なども調査する予定。1.5V単1電池を4本使用することで20分程度連続稼働が可能。今後は車体の軽量化などにより、稼働時間の更なる延長を図る。
 11月20、21日の2日間行われるハイウェイテクノフェア2014にも展示する予定だ。

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