会員数は455社に増加 5年前に比べ1割増
建設コンサルタンツ協会 定期総会を開催
建設コンサルタンツ協会は、26日東京・グランドアーク半蔵門で、定期総会を開催した。長谷川伸一会長は冒頭あいさつで、熊本地震について言及、「力(ハード)だけで対応するのではなくソフトも合わせて対応することが大事であり、また経験したことを風化させないことが必要だ」と述べた。また、「協会では(東日本大震災からの復興への取り組みをまとめた)「震災復興への道のり、建設コンサルタントの使命」という冊子を発行したが、これはハードとソフトのベストミックスという当協会の震災直後の緊急提言に呼応するものであり、建設コンサルタントの技術者が災害を未然に防ぐ認識を自覚することを意図している」と語り、「これが一般の人の目に触れることで、建設コンサルタントが有用な存在として認識されることも企図している」と話した。
一方で、会員数は現在455社と5年前に比べ10%以上増加していることに触れ、今後も「会員数の増加に努めたい」と語った。
現状認識においては、公共事業の堅調さ、技術者単価の3年連続の引き上げ、各歩掛の改善などについて触れる反面、事業量の地方間格差が生じていることや、地方で技術競争による選定が進んでないことなど課題を挙げ、「協会を挙げて改善に取り組んでいきたい」と話した。
28年度の主な事業計画は、①魅力ある建設コンサルタントに向けた環境整備とそのための活動基盤の充実、②品質の確保・向上、③技術力の向上と技術力による選定の促進、④広報活動の強化と社会貢献活動の推進、⑤倫理の保持、⑥社会資本整備のあり方の提言、⑦協会組織の充実と活動の強化、⑧支部活動の評価の8項目にまとめられた。
具体的事項としては、①では一斉ノー残業デーの実施や「業界展望を考える若手技術者の会」の継続開催を行うことなど、②では「品質向上推進ガイドライン」の運用状況および運用に伴うコスト把握のために実施したアンケート調査の継続など、③では各種資格制度の自治体での活用促進やPFI/PPP、CMなどコンサルタントの業務領域拡大のための研究活動やPRなどの充実、合わせてRCCM資格制度の充実など――が提案され、総会において了承された。