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インタビュー詳細

管内総延長は2402km。橋梁3272橋、トンネル83本を管理

関東地方整備局 中部横断道や国道357号などの事業が進捗

国土交通省
関東地方整備局
道路部長
丹羽 克彦 氏

 国土交通省関東地方整備局は、首都圏三環状道路である首都圏中央連絡自動車道(圏央道)と東京外かく環状道路(外環道)の未開通区間をはじめ、中部横断自動車道、東関東自動車道水戸線、国道357号(東京湾岸道路)などの道路事業を推進している。その事業概要と進捗状況、20年後には建設後50年以上となる割合が65%に達する橋梁を中心とした維持管理の取り組みを含め、丹羽克彦部長に聞いた。


一般国道23路線を管理

 首都圏三環状道路とミッシングリンクを重点的に整備

 ――関東地方整備局が管理する道路について

 丹羽部長 関東1都6県と山梨県、長野県の一般国道23路線、総延長2,402kmを管理しています。



管内図(国土交通省関東地方整備局提供/以下同)


 ――管内の道路整備事業の現状は

 丹羽 首都・東京を抱え、重要な産業が集積しているなかで、さまざまな事業を行っており、ミッシングリンク解消にむけて、首都圏三環状道路等の整備を重点的に進めています。また、一般道についても渋滞対策等を目的に整備を行っています。

 首都圏三環状道路は全体で約8割が整備されています。

 圏央道(延長約300km)は約9割が開通して東名高速から東関東道までの6つの放射道路を連結しています。未開通区間は、千葉県内の大栄JCT~松尾横芝IC間と、横浜環状南線、横浜湘南道路です。全線開通しても関東地方の渋滞がすべて解消するわけではないので、今後も整備が必要な箇所の調査を行い、整備事業を推進していかなければならないと考えています。

 外環道は、三郷南IC~高谷JCT間が都市計画決定から約半世紀を要して今年6月に開通し、全体延長約85kmのうち約6割が完成しました。千葉の湾岸エリアと北関東各地が都心を通ることなくアクセス可能となり、所要時間が大幅に短縮されます。

 東京区間(大泉JCT~東名JCT間)はトンネルの掘削が始まったところです。千葉区間と同様、時間短縮効果は大きいと思います。さらに現在、通過交通が生活道路に入っている状態ですので、開通により機能分担ができて、周辺の交通安全上の効果も期待できます。

 地方部では、中部横断道、東関東道水戸線などのミッシングリンクの整備を進めています。中部横断道は4月に長野県内の八千穂高原IC~佐久南IC間の約15kmが開通しました。現在、山梨県内の富沢IC~六郷IC間の約28kmについて事業を実施しており、今年度から順次開通する予定となっています。事業区間の位置する地域は、急激な隆起作用により形成された脆い地山のため、トンネル掘削中における切羽の崩落や断面変形など、課題を有する工事箇所が点在しております。そのため、安全対策に万全を期しながら、一日も早い全線開通を目指し工事を進めているところです。

 そのほか、首都高速道路と共同で事業を進めている新大宮上尾道路の整備、国道357号(東京湾岸道路)の整備、国道246号渋谷駅周辺整備、新三国トンネルの建設などを進めています。国道357号は湾岸部の重要な物流道路となっており、物流の円滑化のためにも周辺部を含め渋滞を解消しなければならないので、複数の整備事業を重点的に進めています。


大栄JCT~松尾横芝IC間の用地取得は約3分の2が完了

 横浜環状南線の栄IC・JCT(仮称)は上部工工事に順次着手

 ――圏央道の未開通区間から教えてください。大栄JCT~松尾横芝IC間は

 丹羽 延長は18.5kmで、これまでに用地取得は約3分の2が完了しており、今年3月には圏央道最後となる着工式を行い、現在は本格的な本体工事を行っているところです。また、当該区間においては、早期のネットワーク効果の発現に向け、暫定2車線で整備を行っているところですが、今年度からは財政投融資を活用して、NEXCO東日本と協力しながら、さらなる整備加速を図ることとしています。用地取得が順調な場合は、2024年度に供用する予定です。



圏央道(大栄JCT~松尾横芝IC)概要図


 ――横浜環状南線と横浜湘南道路は

 丹羽 横浜環状南線は、横浜横須賀道路の釜利谷JCTから国道1号の戸塚IC(仮称)までの延長8.9kmとなります。



横浜環状南線概要図


 釜利谷JCTからJR東海道線までの区間の道路構造は、主にトンネルや堀割BOX等の地下構造となっており、釜利谷地区や公田IC周辺などでNEXCO東日本が工事を進めています。また、国で工事を進めている栄IC・JCT部では、100基を超える橋脚工事が最盛期となっており、順次、上部工事に着手している状況です。



栄IC・JCT部の施工状況


 横浜湘南道路は、栄IC・JCTから新湘南バイパスと国道1号に接続する藤沢IC(仮称)までの延長7.5kmです。当該道路は、7割を超える区間がトンネル構造となっており、現在は、国道1号直下をシールドマシンにて掘削する工事に着手しているところです。また、供用中の新湘南バイパスとの接続部においては、橋梁下部および上部工事を実施しています。



横浜湘南道路概要図


 両事業とも、用地については概ね取得していますが、残る未取得用地については、地権者の方のご理解をいただけるよう任意交渉による用地買収を進めるとともに、土地収用法に基づく手続きも活用しながら進めているところです。引き続き、ネットワーク効果の早期発現に向け、事業を推進していきます。

 ――外環道の東京区間(大泉JCT~東名JCT間)は

 丹羽 事業延長は16.2kmで、2009年に事業着手をして用地買収は86%完了しています。全体事業費は1兆6000億円弱を見込んでいます。



外環道(東京区間)の概要図

 NEXCO東日本・中日本との合併施工になり、全線トンネル構造で、大泉JCT側は本線シールドの発進にむけて準備工事中です。東名JCT側は2017年2月にシールドマシンが発進し、現在は本格的な掘進に向けて準備中です。中央道とのJCT部は地表からの改変工事が大半で、本体構造物を施工中です。



大泉JCT側施工状況


東名JCT側施工状況


中央道JCT部施工状況


 本線シールドは地下40m以深の大深度となり、本線シールドとランプシールドをつなぐ地中拡幅部など、難工事が予想されることから、当初目標である2020年度の開通は困難な状況です。