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インタビュー詳細

有馬新社長 新しい視点から働きやすい職場づくりを

日本ピーエス 来年は創業65周年

株式会社日本ピーエス
代表取締役社長
有馬 浩史 氏

 日本ピーエスは、今期から社長に有馬浩史氏が就任した。有馬新社長は「創業者の孫」(同氏)として、「会社の持続的成長」と「社員の幸せ」のため、来年65周年を迎える同社を舵取りする。PC橋全体の市場が新設から更新・保全に移る中で、自社の人材や保有技術をもとにどのように永続的な発展を模索していくか、詳細を聞いた。(井手迫瑞樹)


 ――抱負から

 有馬社長 実は私は土木出身ではありません。大学を卒業し、最初は非鉄金属の会社で電気自動車やハイブリッドカーに使うニッケル水素電池の材料の営業をしていました。創業者が祖父という縁もあって平成15年に当社へ入社しました。土木一筋の人間ではないことを生かして、違った視点から経営を行い、来年に創業65年を迎える当社を永続的に発展させるよう力を尽くしていきたいと考えています。

 ――具体的には

 有馬 最近、10年後の当社のあるべき姿を示した将来構想という長期ビジョンを策定したのですが、そこで基本方針としているのが「会社の持続的成長」と「社員の幸せ」です。

 社長就任後は全ての支店および大型現場を回りました。従業員の声を聞くと、仕事への誇りや働きがいを求める一方で、ワークライフバランスの実現を望む声も数多く聞かれました。業界の流れである工事現場における完全週休2日制は必ず実現するべく取り組みますし、女性もより活躍できるように、環境と機会を整えていきたいと考えています。年次有給休暇の取得もこれまではあまり消化できていませんでしたが、取得率向上のための全社的な取得奨励に努めているところです。業界全体において離職・人材流出が問題となっており、当社においても同様の問題を抱えていますが、社員の視点に立って働きやすい職場を実現することで払拭したいと考えています。

また、新しい担い手の確保についてですが、学生が建設業自体になかなか志望してくれない現実があります。建設業も基本的にはモノを造る製造業であること、しかも地図に残るスケールの大きな構造物を造れる魅力ある業態であることをアピールしていくことで、学生を引き付けていきたいと考えています。


売上高ではなく利益率を追求

 10年後には売上高200億円、従業員430人の確保目指す

 ――ここ3年の実績及び今年度の予想、中期的な経営目標は

 有馬 売上高は2014年3月期が147.3億円、15年3月期が146.5億円、16年3月期が135.0億円となっており、今年度は157億円を見込んでいます。営業利益率は2014年3月期が4.9%、15年3月期が4.7%、16年3月期が3.3%となっており、今年度は1.5%程度とみています。ここ数年、受注が順調で、繰越工事高が増加していますが、そのボリュームに対して技術者が不足している状況にあります。そのため今年度は受注を調整して、一旦、人員体制を整えようと考えています。

 受注高額は2014年3月期で120.6億円、15年3月期で186.8億円、16年3月期で160.8億円で推移しており、今年度の見込みは135億円です。売上高額を追求するのではなく採算性を重視した選別受注を図っているところです。

 中期経営計画は来年4月がちょうど創業65周年ということもあり、現在の計画を見直し、新たに立案したものを発表する予定です。計画年数は来年度からの3年間です。

 ――どのような内容ですか。概要だけでも話していただければ

 有馬 当社の長期ビジョンである将来構想では、10年後に売上高200億円、従業員数430人の確保を掲げています。現在は135億円、350人体制ですから、10年かけて売り上げを150%に伸ばしつつ、人数も80人増やそうというものです。中期経営計画はこの将来構想を達成するための当初3年間の具体的な計画としたいと考えています。

 ――組織面での見直しはありますか

 有馬 会社のサイズに比べて組織が大きく非効率になっている部分がみられるため、コンパクトで筋肉質なものに再編しようと検討しているところです。現在7つある支店の再編も検討課題の1つです。

 人員増は全て技術者を考えています。採用方法についても、今までは本社人事部門だけで一括採用していましたが、全国の各支店に採用権限を委譲して採用活動の強化を図ることも進めています。これは技術者の人員増により社員の負担減にもつながりますし、(各支店の地元出身者の採用を重視することで)離職者を減らせるのではないか、と考えています。